フォー・ボー(ベトナム牛肉フォー)
早わかり
ベトナム牛肉フォーは、牛骨を8時間以上じっくり煮込んで澄んでいながらもコクのあるスープを作ることから始まるベトナムの国民的料理です。スープの鍵は、八角、シナモン、クローブなどのスパイスを乾いたフライパンで炒って香りを立たせてからスープに加えること、そして玉ねぎと生姜を直火で表面を焦がして燻製の香りと甘味を加える工程にあります。煮込む間に表...
この料理の特別なポイント
- 直火で焦がした玉ねぎと生姜がスープの燻製香と甘みの基盤を作る
- 八角とシナモンをから炒りして6〜8時間煮出すスープ
- 沸騰した育水を生の薄切り牛肉に注いでほんのり半生に仕上げる
主な材料
調理の流れ
- 1 牛骨1500gを冷水に1時間浸して血を抜く。熱湯で下ゆでし、冷水でこすり洗いして濁りを減らす。
- 2 乾いたフライパンを中弱火にかけ、八角4個とシナモン2本を1〜2分炒る。香りが立ったらすぐ取り出し、焦げた苦味を防ぐ。
- 3 生姜50gと玉ねぎ1個を直火で表面が黒くなるまで焼く。崩れる焦げだけを払い、香ばしい面は残す。
ベトナム牛肉フォーは、牛骨を8時間以上じっくり煮込んで澄んでいながらもコクのあるスープを作ることから始まるベトナムの国民的料理です。スープの鍵は、八角、シナモン、クローブなどのスパイスを乾いたフライパンで炒って香りを立たせてからスープに加えること、そして玉ねぎと生姜を直火で表面を焦がして燻製の香りと甘味を加える工程にあります。煮込む間に表面に浮かぶアクをこまめに取り除くことで、スープが濁らず透き通った金色を保ちます。米麺を熱湯で茹でて器に盛り、薄くスライスした生の牛肉をのせてからグツグツと沸騰したスープを注ぐと、スープの熱で肉が半分ほど火が通り、ピンク色のやわらかな食感に仕上がります。ナンプラーで塩味を調え、もやし、ライム、タイバジル、唐辛子を添えてそれぞれの好みに合わせて完成させます。
作り方
下準備、加熱、味付け、火加減、仕上げの流れで読むと作りやすくなります。
- 1準備
牛骨1500gを冷水に1時間浸して血を抜く。熱湯で下ゆでし、冷水でこすり洗いして濁りを減らす。
- 2火加減
乾いたフライパンを中弱火にかけ、八角4個とシナモン2本を1〜2分炒る。香りが立ったらすぐ取り出し、焦げた苦味を防ぐ。
- 3加熱
生姜50gと玉ねぎ1個を直火で表面が黒くなるまで焼く。崩れる焦げだけを払い、香ばしい面は残す。
- 4火加減
鍋に牛骨、焼いた生姜と玉ねぎ、炒った香辛料、水3Lを入れる。弱火で6〜8時間煮て、浮いたアクをこまめに取る。
- 5味付け
スープが澄んだ金色になったら、ざるで具を除く。ナンプラー大さじ3を分けて加え、塩味を調える。
- 6準備
米麺400gを戻してゆで、器に盛って薄切り牛肉300gをのせる。沸騰したスープを注ぎ、もやし、ライム、バジルを添える。
手順のあと
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コツ
栄養情報(1人前)
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ブンボーフエ(ベトナム式ピリ辛牛肉麺)
ブンボーフエはベトナム中部フエ地方で生まれた辛い牛肉の米麺で、レモングラスと発酵えびみそが織りなす独特の風味によってハノイ式のフォーとは明確に異なります。牛すね肉を長時間弱火で煮込んだ出汁にレモングラス、えびみそ、干し唐辛子を加えて深く複合的な辛みのスープを仕上げます。スープの表面を覆う赤い唐辛子油が視覚的に強烈で、一口すするとえびみその濃厚な旨味とレモングラスの爽やかな香りが層をなして伝わります。使われる麺のブンは断面が丸い米麺で、一般的な米麺より太くて弾力があり、重みのあるスープをしっかり受け止めます。もやし、バナナの花、ライムを添えて食べると、辛みと脂のこってりしたスープの中に爽やかでシャキシャキした食感のコントラストが生まれます。豚の血のソーセージや豚足を加えるとフエの現地の食堂で出されるスタイルに一層近づきます。
ハノイ式牛肉フォー(ベトナム北部式澄んだ牛肉の米麺スープ)
ハノイ式フォーボーはベトナム北部で生まれた牛肉の米麺スープで、南部スタイルよりスープが澄んでいてシンプルです。牛骨と肩バラ肉を長時間煮出しますが、八角、シナモン、クローブなどの香辛料を控えめに使うため、牛肉本来の味が前面に出ます。冷やしても固まらないほど油分を取り除いた透明なスープがポイントです。薄くスライスした生の牛肉を熱いスープに入れると瞬時にピンク色に火が通り、柔らかい食感を保ちます。ハノイではもやしやホイシンソースを別添えせず、小ねぎとパクチーだけをのせてスープの味に集中します。
ゴイ・ンゴ・セン(ベトナム風蓮茎とエビのサラダ)
ゴイ・ンゴ・センは薄切りにした蓮の茎と茹でたエビ、千切りのにんじん、パクチーをフィッシュソースとライムのドレッシングで和えるベトナムの伝統サラダだ。蓮の茎は酢水に10分浸けてから洗う工程が不可欠で、これにより特有の渋味が抜け、シャキシャキとした食感だけが残る。この前処理を省くと、どれだけ丁寧にドレッシングを作っても後味に雑味が残る。エビは2〜3分茹でて縦半分に割ると断面が増え、ドレッシングが深く染み込む。フィッシュソースとライム果汁と砂糖を合わせたドレッシングは塩味と甘酸っぱさが同時に立ち上がり、海鮮の旨味を際立たせる。和えてから5分以上置いてから出すと、食材にドレッシングが十分馴染んで味が一段と深まる。
ハノイ式チキンフォー(フォーガー)
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食卓に合わせるなら
花煎(ファジョン)(食用花飾りのもち米焼き餅)
花煎は、もち米粉に塩とぬるま湯を入れてこねた生地を30gずつ分けて平たく成形し、食用の花びらをのせて弱火でじっくり焼く伝統的な餅です。強火で焼くと外側だけ焦げて中がべたつくため、弱火を保つことがもちもちした均一な食感を出す最大のポイントです。花びらは水気を完全に取ってから、生地の表面がまだ半生のうちにのせて押さえると表面にしっかり固定されます。ツツジ、菊、バラなど季節の花によってほのかな香りが変わり、同じ生地でも選ぶ花次第で印象の異なる花煎が完成します。蜂蜜と松の実を添えると、蜂蜜の甘さが淡白なもち米の味を補い、松の実の脂のある香ばしさが余韻を満たします。
カムテバターホタテスパゲッティ(海藻バターホタテパスタ)
カムテバタースカロップスパゲッティは、ホタテを強火で片面90秒ずつ焼いてキャラメル色の焦げ目をつけたあと、同じフライパンでバター・にんにく・白ワインのソースを作り、スパゲッティに絡める料理です。ホタテを焼く前にキッチンペーパーで表面の水分を完全に取り除くことが最も重要な工程です。水気が残っているとフライパンが蒸し状態になり、表面が白っぽくぐにゃりとして焦げ目がつきません。白ワインはホタテを焼いたあとにフライパンの底についた褐色の焼き汁を溶かし、アルコールが飛ぶ過程でソースにすっきりした酸味をプラスします。冷たいバターを回しながら加えると乳化されたソースができ、麺一本一本に均一にコーティングされます。カムテは通常の海苔より柔らかく繊細な海藻で、仕上げに手でちぎってのせると、バターのコクとホタテの自然な甘みの間にほのかな磯の香りが溶け込み、どちらの風味も消えることなく共存します。レモンを適量絞ると全体の風味が引き立ち、油っぽさがすっきり整います。白ワインの代わりに日本酒を使うと、やや異なる風味の輪郭が生まれます。ホタテがない場合はエビで代用でき、カムテが手に入らない場合は薄切りの乾燥海苔で近い風味を出せます。
小豆ラテ(小豆ピューレ練乳ミルクドリンク)
小豆ラテは、茹でた小豆を二通りの方法で使い分けるのがポイントです。大部分は水と一緒にブレンダーでなめらかなピューレにし、残りはそのまま取り分けて後から加え、飲み口にほどよいつぶつぶ感を残します。この小豆ベースを牛乳と合わせて鍋で中弱火にかけ、砂糖、練乳、塩ひとつまみ、バニラエキスを順に加えます。練乳は小豆本来の淡白な甘みを濃厚でキャラメルに近い深みへと引き上げ、塩はその甘みの輪郭をくっきりと際立たせる対比の役割を担います。バニラは小豆特有の素朴な香りを整え、全体の風味をより洗練された印象にまとめます。温かく飲むと小豆粥に通じるやわらかな甘みが広がり、氷を入れてアイスにすると小豆の穀物らしい香ばしさが冷たく凝縮されて鮮明になります。どちらの飲み方でも、飲む前に一度かき混ぜて粒を均一に分散させるとより美味しく楽しめます。
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ボーコーはフランス植民地時代のサイゴンの南部の厨房で、フランス式の長時間煮込み技法とベトナムのスパイスが出会って生まれたベトナム式ビーフシチューです。牛すね肉とすじ肉を大きめに切り、レモングラス、八角、シナモンと一緒に煮込みますが、アナトーオイルがスープを西洋のシチューとは明らかに異なる鮮やかなオレンジ色に染めます。トマトペーストとカレーパウダーを序盤に加え、甘くて土の香りのする温かみのある下味のベースを作ります。2時間以上煮込むと肉はフォークで裂けるほど柔らかくなり、すじのコラーゲンが溶け出してスープに唇に絡みつくようなコクが生まれます。人参と大根は最後の30分に加えてスープの旨味をしっかり吸い込ませます。ご飯にスープごとかけて食べるか、カリッとしたバゲットを浸して食べる二通りの楽しみ方があります。ホーチミン市内の夜明けの屋台では朝早くから八角の香りが鍋から路地に漂い出す風景が、このシチューの日常です。
ボールックラック(ベトナム風中華鍋振り牛肉キューブ炒め)
ボールックラックは煙の立つほど熱した中華鍋で牛肉のキューブを激しく振りながら各面を数秒で焼き上げるベトナム料理で、揺する牛肉を意味する名前がそのまま調理法を表しています。フランス植民地時代のサイゴンで西洋式の牛肉部位が手に入るようになり、ベトナムの調理技法で再解釈して生まれたフュージョン料理です。ヒレまたはサーロインをキューブに切り、醤油・オイスターソース・にんにく・砂糖で漬け込んでから煙が出るほど熱した中華鍋で素早く焼きます。表面には濃いキャラメル色のクラストができ、中はピンクのレア状態のまま仕上がります。鍋を振る動作が水蒸気を逃がし、すべての面に均一な焼き色をつけます。ライムジュースと黒胡椒で和えたクレソンの上に肉を盛り付け、クレソンのピリッとした辛さと柑橘の酸味が醤油グレーズの濃厚な味を引き締めます。塩・黒胡椒・ライムのつけだれが添えられ、焦げた旨味の肉と冷たい生野菜のコントラストがサイゴンの長年の名物料理であり続ける理由になっています。