ステーク・オ・ポワヴル(フレンチペッパーステーキ)
粗く砕いた黒こしょうを肉に押し付けて焼くので、噛むたびに鋭い香りが弾けます。細かく挽くと辛さばかり強く、香りは弱くなります。ソースはステーキを焼いたフライパンに残る焦げ目を土台に、エシャロット、ブランデー、生クリーム、ディジョンマスタードで仕上げます。生クリームがこしょうの辛さを和らげ、マスタードが軽い酸味を添えます。
粗く砕いた黒こしょうを肉に押し付けて焼くので、噛むたびに鋭い香りが弾けます。細かく挽くと辛さばかり強く、香りは弱くなります。ソースはステーキを焼いたフライパンに残る焦げ目を土台に、エシャロット、ブランデー、生クリーム、ディジョンマスタードで仕上げます。生クリームがこしょうの辛さを和らげ、マスタードが軽い酸味を添えます。
牛ひき肉をまず醤油と砂糖で甘辛く炒めてトッカルビ(韓国の甘辛いハンバーグ風焼き肉)の味をつけ、そこへトマトピューレとコチュジャンを加えて煮詰めます。コチュジャンは辛さだけでなく発酵のうま味を足し、よくあるミートソースとは違う味になります。ジティは袋の表示より2分短くゆでておかないと、200度のオーブンで再び火が入ってのびてしまいます。コチュジャンの塩分は商品ごとに違うため、煮詰めてから味を見ます。
スーマック(赤い酸味のスパイス)がレモン汁と酢の上にさらに酸味を重ね、淡白な白いんげん豆をさわやかに変えます。薄切りの赤玉ねぎと粗く刻んだパセリが、やわらかな豆の間でシャキッとした食感と青い香りを加えます。赤玉ねぎは冷水に5分ほどさらして辛みを和らげ、水気を切ってドレッシングが薄まらないようにします。豆はすでに火が通っているので、強く混ぜるとすぐにつぶれます。スーマックは酸味が偏らないよう最後に全体へ均一にふり、常温で10分ほど置きます。トルコと同じく、パンや焼いた肉と一緒に出します。
トマトの割合が多く、大きな卵のかたまりではなく、赤いトマトのあいだに細かな卵の粒がからんだ形に仕上がります。最初に出る透明な水分が残ったまま卵を加えると全体が水っぽくなるため、果肉が崩れて水が別にたまらなくなるまで先に煮詰め、トマトペーストで短時間のうちに濃度を補います。ミニトマトで個数だけ合わせると量が変わります。フェタに塩気があり、塩はひとつまみで足ります。パンを添えて、できたてを食べます。
あさりは長く煮ても味は良くならず、殻が開いた後は身をしっとり保つことに重点が移ります。開いたあさりはフライパンの端に寄せ、スパゲッティとゆで汁を加えて強火で1分あおり、ワインの香りが移った貝の汁とオリーブオイルをつなぎます。貝の汁の塩気を見込んで、塩は味を見ながら少しずつ加えます。
炊き上がったキヌアは粒のまわりに小さな輪が見え、プチプチした食感がきゅうりとトマトのみずみずしさと対照をなします。洗うときに手でこすって表面の苦みを落としておくと、レモンドレッシングのさわやかさがすっきり出ます。刻んだパセリと薄切りの赤玉ねぎが、淡白な穀物に香りと辛みを加えます。ドレッシングはオリーブオイルとレモン汁だけで、和えたらすぐに出します。
マッシュルームの軸は捨てずに刻み、にんにくと炒めてクリームチーズとパルメザン、パン粉を合わせた具に混ぜ、かさに詰め戻します。オーブンで焼くと具の表面がこんがりし、溶けたクリームチーズがきのこの汁となじみます。
熱いスパゲッティの上でちぎったブラッタがゆっくり崩れ、はじけるまで炒めたミニトマトの汁と混ざります。酸味はゆず清(韓国のゆずの砂糖漬け)とゆず果汁から来ますが、ゆず清は甘いので最初は少なめに入れます。
塩鱈の塩気とオレンジの甘い果汁が、ひと口ごとにぶつかり合います。スペイン・アンダルシアの食べ方で、鱈は繊維に沿ってほぐし、軽くもちっとした身に仕上げ、赤玉ねぎとブラックオリーブで鋭さを添えます。強く煮立てると身が硬くなるため、湯面が軽く揺れる程度の火加減で火を通します。塩抜きに一晩かかるので前日の夜に水に浸けておけば、当日は盛り付けるだけで、シェリーやワインとタパス風に楽しめます。
たっぷりのオリーブオイルで弱火でゆっくり火を通したじゃがいもは、油を含んでとろりと柔らかくなります。強火で炒めると表面だけ焦げて中は硬いまま残り、この違いが厚みのあるスペイン風オムレツの食感を決めます。半熟の段階で皿をかぶせて一気に裏返すところが、いちばん緊張する場面です。日本の卵焼きよりずっと具が多く、両面をこんがり焼くと外は締まり、中はしっとりと残ります。
レモンとケッパーのピカタソースに柚子茶を合わせ、酸味の上にほろ苦い柑橘の甘い香りを重ねます。鶏むね肉は1cmの厚さにそろえて小麦粉を薄くはたき、両面を3分ずつ焼くと外は香ばしく中はしっとりします。
芽キャベツは高温で焼くと外葉がカリッと焦げ、切り口には甘みのある焼き色がつきます。天板で重なると互いの水分で蒸し焼きになり、外葉がカリッとしません。その甘さをディジョンマスタードとりんご酢の酸味が引き締め、ドライクランベリーの甘酸っぱさとパルメザンの塩気が合間に入ります。粗く刻んだくるみは焼けた芽キャベツと同じ香ばしさを重ね、噛みごたえを足します。霜に当たった冬の芽キャベツは苦みが抜けて甘みが強くなり、同じ作り方でも旬の時期にいちばんおいしく仕上がります。
温かい玄米ご飯かキヌアに焼いたサーモンをのせ、冷たいツァジキをかけて温度の違いを楽しみます。ツァジキはギリシャヨーグルトにきゅうり、にんにく、レモン汁、ディルを混ぜたギリシャのソースで、ディルの香りがサーモンの脂をすっきりさせます。半分に切ったミニトマトの甘酸っぱさが全体を軽くします。
にんにくと赤唐辛子フレークで香りを移したオリーブオイルに柚子茶が加わり、オイルパスタに柑橘の甘い香りが立ちます。エビは両面を1分ずつ焼いたあともワインを飛ばして麺と和える間に火が入り続け、加熱の合計が2〜3分を超えるとかたくなります。
縁が濃いきつね色になるまで焼くと、カリフラワーに香ばしさとほのかな甘みが生まれ、重く濃いタヒニにも負けなくなります。レモン汁とにんにくがソースを軽くし、たっぷりのパセリが油の重さを切ります。
長く煮込むコラードやクリームを合わせるほうれん草とは違い、エスカロールを短くゆでて葉の歯ごたえとほのかな苦みを残します。ゆでた葉を固く絞らないと、パン粉が水を吸ってのり状にまとまります。パン粉の一部は葉の間で汁を受け止め、残りは上でペコリーノと一緒に香ばしく焼けて、二通りの食感になります。プロシュット、酢漬けのチェリーペッパー、チーズのどれにも塩気があり、塩を足すかは味を見てから決めます。
やわらかく焼けたなすの合間で、ザクロの実がはじけて甘酸っぱい果汁を出します。なすは焼く前に塩をふって表面の水分を引き出しておくと、オーブンで蒸れずに縁に焼き色がつきます。
薄くのばした仔牛肉にセージとプロシュートを貼り付けて短時間で焼き、白ワインとバターで軽いソースを作ります。1枚あたり2〜3分以内で焼き上げるのは、仔牛肉が長く加熱するとすぐ硬くなるからです。プロシュートの面から焼くと熱で肉に密着し、楊枝で留めなくてもはがれません。鶏むね肉や豚ヒレでも同じ手順で作れます。
煮物とは違い、皮ごとオーブンで焼いたかぼちゃは、縁にカラメルのような香りが立ち、中は栗のようにほくほくになります。秋の旬のかぼちゃなら、この甘みがいちばん強く出ます。白味噌を米酢とメープルシロップでのばしたドレッシングは、塩気と甘さ、酸味が一度に来て、かぼちゃの甘みをはっきりさせます。味噌の塩気が強いときは、ドレッシングを一度にかけず、味を見ながら分けて加えます。下に敷いたルッコラのほろ苦さが、全体が甘いほうへ傾くのを抑えます。ひよこ豆とくるみが噛みごたえと食べごたえを足すため、野菜だけの主菜としても成り立ちます。
マヨネーズの代わりにえごまの粉とギリシャヨーグルトで和え、香ばしさが先に立つ軽い後味に仕上げます。エリンギは太めに裂いて焼くと弾力が残り、ほくほくのじゃがいもとの違いがはっきりします。
薄いくし形に切ったかぼちゃは、オーブンで先端に焼き色がつき、中までやわらかく火が通ります。7〜8mmより厚く切ると、表面が先に乾いて中が生焼けになりやすく、薄切りがむらなく焼くための要になります。ほっくりした甘みに、塩気と酸味のあるフェタチーズを崩してのせ、かぼちゃの種でカリッとした香ばしさを加えます。温かいうちにほうれん草の上へ盛ると葉が少ししんなりし、皿の上で具がばらばらになりません。ほうれん草に水気が残るとレモン汁とはちみつのドレッシングが薄まり、味がぼやけるので、葉はしっかり水を切ります。
パプリカ、ズッキーニ、なす、玉ねぎは高温のオーブンで表面の水分が飛び、甘みが凝縮して縁にところどころ焦げ目がつきます。その甘さをピリッとしたルッコラが受け止め、バルサミコ酢が酸味で締めます。天板ごと予熱しておくのも、野菜がのった瞬間に水分を飛ばし、蒸し焼きではなく焼き目をつけるためです。
ツナ、半熟卵、いんげん、トマト、オリーブ、アンチョビは混ぜ合わせず、皿の上に区画ごとに並べて出します。南仏ニース地方の伝統的な盛り付けで、ドレッシングの役目はヴィネグレットと半熟の黄身が分け合います。食べる直前に黄身を崩すとソースのように流れて具材をつなぎ、アンチョビとオリーブの塩気が淡白なツナに重なります。ゆでた卵をすぐに冷やさないと余熱で黄身が固まり、この流れる黄身が失われます。
スモークサーモンの塩気と脂を、アボカドのバターのようなやわらかさが受け止め、ケイパーが噛むたびに酸味のある塩気をはじけさせます。火を使わないので手早く作れますが、アボカドだけは盛り付けの直前に切ると色が黒ずみません。