バインカンクア(ベトナム南部風太麺カニ豚骨とろみスープ)
早わかり
バインカンクアはベトナム南部、特にホーチミン市とカントーで夜明けから大鍋で売られる麺料理で、スープも麺もともにとろみがあるのが最大の特徴です。カニの殻と豚骨を数時間煮出したスープをこし、タピオカでんぷんを加えてスプーンの背にかかるほどのとろみに仕上げます。タピオカと米粉を合わせて手でこねた太い麺は、表面はつるつるしながら芯はしっかりもちも...
この料理の特別なポイント
- カニ殻と豚骨の出汁にタピオカ澱粉を溶いてスプーンの裏に絡む濃度に
- タピオカと米粉を混ぜて手で引いた麺のぬめりとモチモチ感は独特
- カニ身の塊とカニペースト茶碗蒸しで一杯全体が深い海の味
主な材料
調理の流れ
- 1 バインカン麺250gは手で軽くほぐし、鍋で固まらないようにします。小ねぎ20gは細かく刻み、卵1個は溶いて、でんぷん水は後で作れるよう準備します。
- 2 鍋に豚骨スープ900mlを入れ、中強火で沸かします。沸いたらカニ身180gを加え、弱火に落として5分煮て、身を崩しすぎず甘い香りを移します。
- 3 タピオカでんぷん大さじ1を少量の冷水で完全に溶き、だまをなくします。煮立つスープに少しずつ加えて混ぜ、スプーンの背に薄く付く濃さで止めます。
バインカンクアはベトナム南部、特にホーチミン市とカントーで夜明けから大鍋で売られる麺料理で、スープも麺もともにとろみがあるのが最大の特徴です。カニの殻と豚骨を数時間煮出したスープをこし、タピオカでんぷんを加えてスプーンの背にかかるほどのとろみに仕上げます。タピオカと米粉を合わせて手でこねた太い麺は、表面はつるつるしながら芯はしっかりもちもちとした独特の食感で、小麦麺や普通の米麺とは完全に異なります。乳白色のスープにカニ身の塊とカニペーストで作った茶碗蒸しが浮かび、一杯が海の旨味で濃密に満たされます。ハノイの澄んだ繊細な麺とは対照的に、反カンクアは南部の濃さをそのまま体現しています。添えられる揚げシャロットと生ハーブが、こってりとしたスープに清涼感を加えます。
作り方
下準備、加熱、味付け、火加減、仕上げの流れで読むと作りやすくなります。
- 1準備
バインカン麺250gは手で軽くほぐし、鍋で固まらないようにします。小ねぎ20gは細かく刻み、卵1個は溶いて、でんぷん水は後で作れるよう準備します。
- 2火加減
鍋に豚骨スープ900mlを入れ、中強火で沸かします。沸いたらカニ身180gを加え、弱火に落として5分煮て、身を崩しすぎず甘い香りを移します。
- 3火加減
タピオカでんぷん大さじ1を少量の冷水で完全に溶き、だまをなくします。煮立つスープに少しずつ加えて混ぜ、スプーンの背に薄く付く濃さで止めます。
- 4火加減
バインカン麺を加え、中火で約5分煮ながら底まで混ぜます。麺が半透明になり、表面はつるりとして芯に弾力が出たら、煮すぎないようにします。
- 5手順
ナンプラー大さじ1と黒胡椒小さじ0.5を加え、味を確認します。溶き卵を細く回し入れ、20秒ほど待ってから優しく混ぜ、ふんわり固めます。
- 6手順
火を止める直前にとろみを確認します。重すぎる場合は熱いスープか湯を少し足し、器に盛って小ねぎを散らし、熱いうちに出します。
手順のあと
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ブンリエウはベトナム北部の麺料理で、淡水の田んぼガニと発酵エビペーストを二本の柱に据えた、ベトナム麺料理の中で最も複雑なスープを持つ一杯です。小さな田んぼガニを殻ごと臼で潰し、水に溶かして漉すとカニの香りが凝縮された濁った液体が取れます。この液体を弱火でゆっくり加熱するとカニのタンパク質が凝固し、柔らかなカスタードのような塊が水面に浮かび上がります。これが完成した麺の上にのるカニの身の塊です。トマトが煮込みの中でスープに溶け込み、赤みとフルーツのような酸味を加えてカニの濃厚な旨味とのバランスを取ります。発酵エビペーストのマムトムは食卓で各自の好みに合わせて溶くスタイルで提供され、このひとさじがスープの旨味を全く別の深みに引き上げます。米麺、揚げ豆腐、空心菜で一杯を仕上げます。ハノイではブンリエウ専門の屋台が毎朝一つの鍋で数百杯を売り切る形で、このスープを単品メニューとして扱っています。
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