ミナリジャンアチ(セリの醤油漬け)
セリを醤油と酢の漬け汁に漬けて冷蔵庫で二、三日置くと、茎はしゃきっとしたまま、セリの香りに塩気と酸味が加わります。柔らかくなる原因はたいてい残った水気なので、洗ったセリは広げてしっかり乾かしてから漬けます。
セリを醤油と酢の漬け汁に漬けて冷蔵庫で二、三日置くと、茎はしゃきっとしたまま、セリの香りに塩気と酸味が加わります。柔らかくなる原因はたいてい残った水気なので、洗ったセリは広げてしっかり乾かしてから漬けます。
セリは塩で10分だけ漬け、茎のシャキシャキ感と清々しい青い香りをそのまま残します。塩漬け後の水気も手のひらで軽く押して取るだけで、強く絞ると茎のシャキッとした感じが失われます。カタクチイワシの魚醤が軽い香味野菜に旨味の土台を作り、梅シロップの酸味が唐辛子の辛さを穏やかに整え、すりおろした玉ねぎが薬味全体をなめらかにつなぎます。サムギョプサルやスユク(ゆで豚)のような脂のある肉と食べると、セリの香りが口の中の脂を流してくれます。しんなりする前に、漬けた当日に冷やして食べます。
コリコリしたわかめの茎に醤油の塩気と酢の酸味が重なり、ほのかな磯の香りが後に続きます。熱湯で20秒ほどさっとゆで、すぐに水気を固く絞ることでこの歯ごたえが守られます。玉ねぎが漬け汁に自然な甘みを、青唐辛子がぴりっとした後味を加えます。塩蔵の茎は塩気がまちまちなので、一本味見して戻し時間を調整します。
1.5cm角にそろえた大根は熱い醤油の漬け汁を同じ速さで吸い、3日ほどで少し透き通って中心まで甘じょっぱくなります。長く煮ると酢の香りが飛ぶため、漬け汁は沸いたらすぐ火を止めて注ぎます。乾燥唐辛子が穏やかな香りと温かみを加えます。キンパやビビンバ、クッパの横に気軽に添えられる基本の漬物です。
干して甘みが凝縮した切り干し大根は戻してもこりっとした噛みごたえが残り、ぬるま湯での戻しは20分、真ん中がしなってもふにゃふにゃになる前に引き上げます。唐辛子粉は完全に冷ました漬け汁に溶かし、色を全体に行き渡らせます。
フライドチキンやとんかつの合間にひと切れつまむと、甘酢の酸味が口の脂っこさをすっと流します。酢が多いと酸味が前に出て、砂糖が多いと果物の甘煮のようになるため、味の決め手は酢と砂糖の割合です。漬け汁を注いで30分で食べられますが、芯まで味がなじむのは冷蔵庫でひと晩置いてからです。チキン店の大根の黄色はクチナシやターメリックによる色で、ターメリックを省いても味は変わりません。薄く切りすぎると柔らかくなるので厚みをそろえ、密閉して冷蔵すれば2週間以上シャキッとした食感が続きます。
大根の葉の太い茎は繊維が強く、薬味をしっかりつかみながら噛みごたえを長く保ちます。茎には先に塩を振って10分置いてから葉を合わせるので、薄い葉だけが塩辛くなることなく均一に漬かります。冷ましたもち米のりが熟成中も薬味をとどめ、玉ねぎの甘みが辛さを和らげます。冷蔵での熟成が長くなるほど繊維がやわらぎ発酵の香りが強まり、古漬けは刻んでテンジャンチゲやスープに入れる使い道が広がります。
かいわれ大根の細い茎は少し押すだけで青臭さと水分が出るため、薬味と和えるのは指先で20秒ほどにとどめ、酢は最後に縁から回し入れて酸味をはっきりさせます。しんなりする前にすぐ食べるのがいちばんシャキッとしていて、残りは冷蔵して1〜2日で食べきります。
塩はカタクチイワシの重さの20パーセントにそろえ、熟成中はずっと冷蔵します。塩水が上がって魚が沈むまでは瓶を開けず、生臭さが抜けてからにんにく、生姜、唐辛子粉、料理酒を加えて香りを重ねます。仕上がった塩辛はキムチの薬味に少し混ぜたり、温かいご飯にひとさじのせたりして食べます。
沸いた漬け汁を3分だけ置いてから注ぐと、行者にんにくの葉の表面が軽く熱で締まり、緑が鮮やかに残ったまま中は生のにんにくらしい辛みを保ちます。醤油と酢が同量なので、塩気と酸味のどちらかが勝つことがありません。葉に土が残ると瓶全体に苦みが移るため、1枚ずつ表裏を洗って乾かす下ごしらえが味を左右します。焼き肉を包む葉として食卓に出します。
スケトウダラの卵は薄い膜に包まれていて、洗う段階でも返す段階でも破れやすいため、手の力加減で仕上がりの形が決まります。昆布と塩で30分置いて表面を締めてから、料理酒と唐辛子粉の薬味を薄くまとわせます。冷蔵で寝かせるうちに粒が締まって噛むとぷちっとはじけ、唐辛子の辛みは塩気の後ろに控えめに残ります。薄く切って温かいご飯にのせます。
この水キムチでは具より汁が主役になり、冷たいままスプーンですくったり器から飲んだりして味わいます。粉唐辛子をさらしで包んで水にもみ出すのは、粉が溶け出して汁が濁らないようにするためです。野菜は薄い四角に切って短時間だけ塩をするため、汁に浸かってもシャキッとした歯ざわりが残ります。常温で1日置くとほのかな酸味が出て、冷蔵庫で数日なじませると味がまとまります。辛い料理の横に添えると、口の中がすっと冷えます。
早春のなずなで作るこのキムチは長く熟成させず、冷蔵庫で薬味がなじめばすぐ食べ、もち米糊を混ぜた薬味が細い茎の一本一本に絡みます。根の間に土が残るとキムチ全体が泥臭く苦くなるため、洗う工程にいちばん手間をかけます。
生食用のテナガダコを30分だけ塩に漬けてすぐに和えるため、何日も熟成させる塩辛と違って身の弾力がしっかり感じられます。細い脚と太い胴は長さを変えて切り、ひと口の大きさをそろえます。水あめが赤い薬味に甘みとつやを加え、薄切りのにんにくがところどころでぴりっと効きます。塩漬けは加熱の代わりにならないため、生の魚介を避けるべき人には出しません。
春に塩をしたイワシを夏越しで熟成させ、晩秋にそれを煮崩した濃い汁へ大根を漬け込みます。新潟市角田浜に伝わる作り方で、仕込みは二つの季節にまたがります。歯切れのある大根に発酵したイワシの塩気と香りが強く移るため、薄く切ってご飯に少しずつ添えます。大根は作り手が使う白首大根で、春の塩蔵で出た漬け汁は市販の魚醤では置き換えられません。魚の処理と煮込みのにおいに耐えられる作業場所、大きな樽と重石の準備から始まる漬物です。
縦半分に切ったなすの間に、甘く味をつけたもち米ご飯と黄色い食用菊、赤唐辛子を重ねていき、切り口には黄色と赤の層が並びます。秋田県南部で正月や祝いの膳に出されてきた漬物で、魚ではなく米を使うことから「すし」と呼ばれます。もち米ご飯に砂糖と塩、酒を混ぜて漬け床にするため、なすには塩辛さより甘めの味が入り、もち米がやわらかく張りつきます。ミョウバン、菊、笹の葉はどれも食用表示のあるものを使い、飾り用の花や正体のわからない葉は入れません。熟成中はずっと4℃で冷蔵し、カビや腐敗臭が出たら食べません。
包丁を斜めに入れて割るように切った厚く不ぞろいな大根に甘酒の甘みがしみ込み、芯はシャキッとしたままです。下漬けから保存まで4℃以下の冷蔵で通し、カビ、いやなにおい、異常なぬめりが出たら味見せず全部捨てます。
霜に当たってやわらかくなった野沢菜を丸ごと樽に重ね、塩、昆布、唐辛子とともに重石で押し、上がってきた自らの漬け汁の中で寒さのうちに乳酸発酵させます。長野県野沢温泉村の冷涼な高地で、根よりも葉と茎が大きく育つ菜で、冬に青菜を食べるための大事な保存法でした。二、三週間で食べ始め、ひと月ほどで酸味とうま味が増します。40kgを一度に漬け、足で踏んで重石を扱うため、二人がかりの大仕事です。
熱い漬け汁を注ぐときゅうりの表面だけが軽く締まり、中はシャキッとした歯ごたえのままです。丸ごとのにんにくが漬け汁の中でゆっくり香りを出し、青陽唐辛子が後味に軽い辛みを添え、醤油だけの漬物より味に奥行きが出ます。1cmの半月切りと厚めのため、醤油と酢が中まで染みるには冷蔵で2日ほどかかります。最初は熱い漬け汁を注ぎますが、長く歯切れよく保つために漬け汁だけを再び煮立てるときは、冷ましてから戻し入れます。ご飯にのせたり、クッパの横に添えたりする常備菜です。
醤油漬けの韓国式ジャンアチと違い、酢と砂糖、ローリエ、粒こしょうで作る洋風ピクルスで、甘酸っぱさが前に出ます。切ったきゅうりを塩で10分置いて水分を抜いてから漬けるので漬け液が薄まらず、最初の鋭い酸味は冷蔵するうちに甘みとなじんで丸くなります。
十字に切り込みを入れたきゅうりから赤いニラの具がのぞいたまま保存し、食べるときにひと口大に切ります。かじるときゅうりの水分とたれが一緒にあふれます。
きゅうりを丸ごと熱い塩水に沈め、冷蔵で5日以上寝かせると、中まで塩が回った保存用の漬物に仕上がります。両端は2〜3mmだけ浅く切り落とし、塩水が急に入り込んで身が柔らかくなるのを防ぎます。日本の古漬けのように塩気が強く、薄く切っておかずにしたり、冷たいスープの具にしたりします。
塩をまぶして寝かせる間にイカの身が締まり、赤い薬味で和えたあとも弾力のある歯ごたえが続きます。水あめが唐辛子粉の薬味につやと控えめな甘みを加え、塩気だけが立つのを抑えます。生のイカは-20℃以下で24時間以上冷凍してから冷蔵庫で解凍したものを使い、目に見える寄生虫は下処理で取り除きます。温かいご飯と合わせるのが定番です。
刻んだ山形青菜に大根、にんじん、菊芋を合わせ、しその実と黄色い食用菊の花びらも混ぜ、噛むたびに違う野菜の食感が出てきます。山形県の村山、最上、置賜地方の食卓に並びます。下漬けで出た緑色の水は捨て、野菜を何度も押して水気を固く絞ると、醤油、みりん、ざらめの漬け汁が薄まりません。塩気が強くない醤油味で、ご飯やおにぎり、お茶漬け、チャーハンに混ぜて使えます。塩分が控えめなため、仕上がった後も冷蔵し、2週間ほどで食べきります。