カツサンド(とんかつソースと千切りキャベツ)
細かいパン粉で硬めに揚げた厚いとんかつを、ふんわりした食パンで挟むので、かじるとカリッとした衣と柔らかいパンが一緒に口に入ります。パンにはとんかつソースを塗り、千切りキャベツはマヨネーズであえて挟み、ラップでしっかり包んで少し置いてから切ります。
日本料理509品。19/22ページで材料や調理時間を比べられます。 カツサンド(とんかつソースと千切りキャベツ), けんちょう, きりざい.
細かいパン粉で硬めに揚げた厚いとんかつを、ふんわりした食パンで挟むので、かじるとカリッとした衣と柔らかいパンが一緒に口に入ります。パンにはとんかつソースを塗り、千切りキャベツはマヨネーズであえて挟み、ラップでしっかり包んで少し置いてから切ります。
豆腐は手で大きめに崩して入れるので、醤油と酒で煮詰めた大根やにんじんの間に、ごろっとした塊のまま残ります。山口県では大鍋でたっぷり作って温め直しながら食べてきた料理で、今も学校給食に出てきます。
野沢菜漬け、生の大根、大根の味噌漬けを同じくらい細かく刻んで水気を絞り、炒りごまと合わせて、食べる直前に納豆を混ぜます。新潟県魚沼地方の惣菜で、きりは切る、ざいは野菜を指します。戦国時代に武士が携えた食料だったという記録も残っています。
皮を引いた鯉の身を42℃前後の湯にくぐらせてから氷水に取ると、火は通らないまま表面の脂と臭みが抜け、こりっと締まります。安積疏水で鯉の養殖が広がった福島県郡山では、ふぐ刺しの倍ほどの厚さに切った洗いを婚礼や正月、来客の席に出し、からし酢味噌で食べます。
小松菜と絹ごし豆腐を一皿に盛って一緒に蒸し、温かいだし醤油にごま油とごまを合わせてかけます。葉がしんなりして茎が少ししなったところで取り出すと、緑が鮮やかに残ります。
生食用のバイ貝を重ならないように並べ、酢水で拭いた真昆布で挟み、手のひらで空気を押し出してからラップで包んで冷蔵庫で一晩置きます。酢も昆布も寄生虫や細菌をなくすわけではないので、殻を割るところから食べるまで4度以下を保ちます。
切り口には、やわらかく煮えた昆布が身欠きにしんを巻き込んだ渦が見え、甘辛い煮汁が層の間までしみています。北海道日高地方の料理で、昆布が「よろこぶ」に通じることから、おせちや祝い事に並びます。
外側には藁の筋が残り、中は崩した豆腐が再び固まるときにできた小さなすき間に甘辛い醤油の煮汁がたまっています。なめらかな煮豆腐と違って断面が粗く、そのすき間が一晩寝かせる間に味を吸い込みます。茨城県中央部では肉が手に入りにくかった頃、村人が藁を持ち寄って大鍋で作り、婚礼や葬儀の膳に出しました。
凍み豆腐の細かな穴が甘辛いだしをほとんど吸い込み、そこへ卵がふんわりかぶさります。煮汁をほぼ飛ばすぶん、しっとり感はゆでた青菜とやわらかく固まった卵が受け持ちます。福島では阿武隈高地や吾妻おろしの寒風で薄い豆腐を干す凍み文化があり、できた豆腐を煮物や汁物、雑煮に使ってきました。かつては11月に農作業が終わると、豆腐を藁やすだれで包み、寒風に約2週間つるしました。青菜は地元の信夫菜を使い、手に入らなければ小松菜にします。
つぶしたじゃがいもに炒めた牛ひき肉と玉ねぎを混ぜて小判形にまとめ、パン粉をつけて揚げます。外はきつね色にサクッと、中はじゃがいものほくほく感がそのまま残り、クリームコロッケより素朴で食べごたえがあります。ウスターソースやとんかつソースをかけて食べ、肉屋や総菜店の揚げたてを買い食いする楽しみもあります。カレー、カニクリーム、かぼちゃなど、中身を変えた種類も豊富です。
高野豆腐を作る過程で出る細かな粉が、だしを一気に吸ってほろほろとまとまります。兵庫県多可町の家庭の煮物で、鶏肉と根菜、こんにゃく、ちくわ、油揚げを小さくそろえるため、ひと匙にいろいろな具が入ります。
有明海沿岸で「くちぞこ」と呼ばれる舌平目を、酒、醤油、みりん、砂糖をたっぷり合わせた煮汁で短く強く煮ます。身が薄くすぐ火が通るので、じっくり煮る煮魚とは違い、火が通ったらすぐ引き上げると身がふっくらします。魚を出したあとの煮汁でごぼうを煮て添えます。
薄く切った牛肉を竹串に刺し、ゆるい衣と細かいパン粉をつけて揚げる、大阪・新世界の串揚げです。大正末期から昭和初期、労働者が安く手早く腹を満たせるよう、硬い部位の薄い牛肉に厚い衣をつけたのが始まりという説があります。店では共用のソースに串を一度だけつける、二度づけ禁止の決まりがあります。
福島の正月料理で、平たく硬めの青ばた豆と、ぷちぷちと切れる数の子を冷たいかつおだしとめんつゆに一緒に漬けます。数の子はそのまま食べられると表示された塩数の子を一日から二日冷水につけて塩を抜きますが、真水のようになるまでは抜かず、ほのかな塩気を残します。
合いびき肉のハンバーグのような肉だねを粗いパン粉の衣が包み、切ると閉じ込めていた肉汁があふれます。東京では町の肉屋が毎日揚げてショーケースに並べ、揚げたてを袋ごと持って道で食べる光景が昔からあります。
甘酢で締めた銀色のこはだに黄色い粟の粒がまとわりつき、間に赤唐辛子がのぞきます。江戸のおせちで、成長とともに名前が変わる出世魚のこはだは先々の繁栄を、粟は豊かな実りを表します。冷蔵庫で数日寝かせ、甘酢の味が中まで入ってから重箱に詰めます。
黒い衣という名の通り、豚ロースの表面がつやのある黒ごまの層で覆われて仕上がります。琉球王朝の宮廷料理で、焼かずに蒸すため、油が出るまで炒ってすったごまが焦げずに脂の少ないロースを包みます。
ほくほくのじゃがいも、薄くさくっとした衣、甘じょっぱい味噌だれが順に感じられる、埼玉県秩父の軽食です。農作業の合間の小昼飯として食べられてきた一品で、たれを全体に絡めず上からかけてカリッとした面を残します。
切ると断面に細かく刻んだ青菜とにんじんが散り、緑と橙の点が見えます。宮崎県椎葉村で貴重な大豆を節約しつつ豆腐を増やした知恵で、春は菜の花や三つ葉、秋から春は平家かぶの葉を入れて季節の色を楽しみました。ここでは平家かぶの葉の代わりにからし菜も使えます。仕上がった豆腐は水にさらさず、すぐ切って醤油や柚子味噌で食べます。
若いヘチマが煮えるうちに出す澄んだほの甘い汁が赤味噌と合わさり、炒め物よりしっとり、汁物より濃い一皿になります。ナーベーラーはヘチマ、ンブシーは味噌で煮る料理法を指す沖縄の言葉で、夏の家庭料理として豚バラと手でちぎった島豆腐を合わせます。水は足さず、ヘチマの汁に豚のゆで汁を少し加えるだけです。
火を使わず、冷たいあじの食感に味噌の塩気と、しょうが、長ねぎ、しその香りがそのまま重なります。千葉県房総半島の漁師料理で、皿までなめたくなるほどうまいという言葉が名の由来と伝わります。包丁二本でたたくうちに魚の形がほぼ消え、刃を持ち上げるとふんわりした粘りがついてきます。
片栗粉をまぶしてカリッと揚げたエツを熱いうちに野菜入りの酢醤油へ漬けると、魚は味を素早く吸い、細切りの野菜はしゃきしゃきした歯切れを保ちます。エツは福岡県筑後地方で5月から7月の短い漁期にだけとれる魚で、小骨が多いため身に細かく切り込みを入れます。冷やして食べる夏のおかずです。
酒粕に漬けた奈良漬けの香りと歯ごたえが、甘辛く煮たぜんまい、かんぴょう、しいたけ、つきこんにゃくの間で生きてきます。単独では強い漬物の味も、たくさんの野菜と油揚げに分かれることでやさしくなる和え物です。奈良県の日常のおかずで、冷ましてから食卓に出します。
へたむらさきなすは皮が薄く中のやわらかい加賀の小なすで、丸ごと長く煮ても形が崩れません。金沢では夏にこのなすに十字の切り込みを入れ、澄んだだしと薄口醤油で煮て、粗熱を取るか冷やして食べます。