カルツォーネ(イタリア式折りたたみピザ)
トマトソースを中に入れず、横に添えてつけながら食べるのが平たいピザとの違いです。半月形に折った生地の中で、なめらかなリコッタ、よく伸びるモッツァレラ、ハム、バジルがひとつに溶け合います。表面に塗るオリーブオイルで、皮につやのある焼き色がつきます。
トマトソースを中に入れず、横に添えてつけながら食べるのが平たいピザとの違いです。半月形に折った生地の中で、なめらかなリコッタ、よく伸びるモッツァレラ、ハム、バジルがひとつに溶け合います。表面に塗るオリーブオイルで、皮につやのある焼き色がつきます。
濃いキャラメル色の薄い皮をかじるとカリッと砕け、中からバニラとラムが香るしっとりしたカスタード状の生地が現れます。フランス・ボルドー地方の小さな焼き菓子で、生地を冷蔵庫で丸一日以上寝かせてから焼くため、前もって段取りを組んでおきます。
バターではなくサラダ油で作るケーキなので、冷蔵庫から出したてでも固くなりません。細かくすりおろしたにんじんが焼くあいだに水分を出して生地をしっとりさせ、シナモンとナツメグ、粗く刻んだくるみも入ります。上には酸味のあるクリームチーズのフロスティングを塗ります。
リコッタクリームにチョコチップと砂糖漬けの果物を混ぜ、リキュールをしみ込ませたスポンジで包んだシチリアの祝い菓子です。本来のカッサータはマジパンと砂糖のグレーズで覆いますが、このレシピでは固く泡立てた生クリームを薄く塗って仕上げます。冷蔵庫で一晩冷やすあいだにスポンジがクリームの水分を吸って層がなじむため、前日に作っておくお菓子で、切ると白いクリームの間に果物が点々と見えます。
16世紀にポルトガルの宣教師が長崎へ伝え、日本で独自の菓子に育ちました。ベーキングパウダーを使わず、長く泡立てた卵の泡だけで膨らませた生地はきめが細かく、押すとゆっくり戻る弾力があります。
卵と油をたっぷり加えた生地を三つ編みにして焼くと、中はほんのり黄色くきめが細かく、卵液を塗った表面はつやのある濃い黄金色に焼き上がります。ユダヤの安息日や祝日の食卓に欠かせないパンで、残ったらきめの細かさを生かして翌日フレンチトーストにすると卵液がよくしみます。
砂糖、バター、卵がフィリングのほぼすべてというアメリカ南部のパイで、焼くと表面が薄くぱりっとした膜になって割れ、その下にはキャラメル風味の詰まったカスタードが隠れています。冷めると中心までファッジのように密に固まり、常温で無糖のホイップクリームを添えて出します。
栗ペーストを塊のまま入れると中に固い筋が残るため、先に牛乳でのばしてから生地全体に均一に混ぜます。しっとりした中のどこをかじっても、栗とはちみつの香りがします。冷やして休ませた生地が熱いオーブンに入ると中央が一気に膨らみ、ぷっくりとおへそが立ちます。
栗ペーストに泡立てた生クリームを合わせたクリームを、バターカップケーキの上に細い糸状に絞り重ねて小さなモンブランの山にします。日本で秋の菓子として定着したモンブランをひとり分ずつにした形なので、ホールケーキのように切り分ける手間がありません。
韓国の秋の食材ふたつを、役目を分けて使います。さつまいもはなめらかにつぶして牛乳でのばし生地全体に行き渡らせ、栗は粗く刻んで最後にさっと混ぜ、かむたびにほくほくしたかけらが当たるようにします。さつまいもの水分のおかげで、冷めてもぱさつきません。
はちみつは生地とゆで湯の二か所に入れ、甘さはほのかに、皮にはつやが出ます。強力粉に全粒粉を7対1で混ぜて、香ばしさを少し足しています。
きな粉や黒ごまの粉をまぶし、箸で芽の跡をつけて、土のついたじゃがいものように焼き上げます。タピオカでんぷんともち米粉の生地なので冷めてももちもちしていて、中にはマヨネーズを混ぜた甘めのマッシュポテトが入っています。
チーズを底に敷き、トマトを一番上にのせて、普通のピザとは逆の順番で重ねます。深い鋳鉄のフライパンの側面まで生地を立ち上げ、パイのように具を包みます。ソーセージと玉ねぎは水分の泡が消えるまで先に炒めておくと、厚い底生地が水っぽくなりません。1943年にシカゴのピッツェリア・ウーノで生まれ、この街を代表するピザになりました。
こんがり焼けたパイをスプーンで割ると、鶏肉とにんじん、じゃがいも、グリーンピースの入ったとろりとしたクリームソースが湯気と一緒に出てきます。アメリカの家庭でよく焼かれるパイで、ソースはバターで炒めた小麦粉に鶏のスープと生クリームを加えて作ります。
押すとスポンジのように戻る軽くふわふわの生地は、固く泡立てた卵白のメレンゲから生まれます。バターの代わりに油を使った生地は、バターケーキと違って冷蔵庫で冷やしても固くなりません。シフォン型には油を塗らず、焼き上がったらすぐ逆さにして完全に冷まさないと、自分の重みでしぼんでしまいます。
アメリカの家庭らしくカップで計量し、白砂糖とブラウンシュガーを同量ずつ使うと、さくさくともちもちの中間の食感になります。ブラウンシュガーを増やすと水分を抱えてもっちりし、白砂糖を増やすと広がって薄くさくっと焼けるため、好みで割合を変えられます。
高温で短時間焼き上げれば、周りと上面はケーキのように固まり、中心はスプーンを入れると流れ出るほどとろりとしています。皿に返して出すため、ココット型の内側にはバターとココアパウダーをすき間なく塗っておきます。生地は型に入れて冷蔵しておけ、冷たいまま焼くときは1、2分長く焼きます。
薄く固まった表面をスプーンで割ると、中からまだとろりと流れる熱いチョコレートクリームが出てきます。オーブンから出すとすぐにしぼみ始めるため、食卓と添えるバニラアイスを先に整えてから焼きます。ラメキンに塗るバターと砂糖は生地が壁をまっすぐ登るための足がかりで、省くと片側に傾いて膨らんだり割れたりします。
中が空洞のシュー皮に冷たいバニラクリームを絞り入れる菓子で、皮は鍋で一度火を通した生地がオーブンの蒸気で膨らんでできます。皮が完全に冷めてから詰めないとクリームが溶けます。かじると薄い皮が割れて冷たいクリームが出てきますが、クリームの水分が皮に移るとその食感は失われるため、詰めるのは食べる直前にし、先に詰めた分は冷蔵して2〜3時間以内に食べます。
イタリア語で「スリッパ」を意味する名前のとおり平たく横長のパンで、1982年にヴェネト州のパン職人アルナルド・カヴァッラーリが考案しました。水分の多いゆるい生地は手でこねず、ボウルの中で伸ばして折りたたんで力をつけます。その水分が焼成中に蒸気となり、薄くパリッとした皮の下のもっちりした中身に大小ふぞろいの気泡を作ります。食パンより早く硬くなるので、焼いた日のうちにパニーニにしたり、オリーブオイルにつけたり、スープに添えたりして食べます。
バターと卵をたっぷり使った生地は、食パンよりブリオッシュに近く、ちぎると層がほどけます。シナモンバターを巻いた生地を縦に切ってねじり合わせると、どこを切っても濃い渦巻き模様が現れます。東ヨーロッパのユダヤ式のパンで、朝食にもデザートにもなります。
スウェーデンのカネルブッレは砂糖を控えてカルダモンを加え、アメリカでは太く巻いてグレーズをたっぷりかけます。このレシピは温かいうちにクリームチーズグレーズを塗るアメリカ寄りの作りです。焼くと渦のすき間で砂糖が溶けてべたりと絡み、ふんわりした生地は層に沿って手でほどけます。
フランス・リムーザン地方のこのお菓子は、パンケーキよりずっと緩い生地をさくらんぼの上に流して焼き、ケーキというよりやわらかいカスタードのような食感になります。縁はふくらんで焼き色がつき、果実のまわりは果汁がしみてしっとり残ります。さくらんぼの代わりにブルーベリー、プラム、アプリコットで作ると、クラフティではなくフロニャルドと呼ばれます。
市販のイーストは使わず、サワードウスターターだけで膨らませ、冷蔵庫で12〜15時間低温発酵させる間に穏やかな酸味が生まれます。スターターは餌を与えたあと体積がほぼ倍になって泡立った状態で使い、前の晩に餌をやったことだけでは準備ができたとはいえません。予熱した鋳鉄鍋にふたをして焼くと生地自身の蒸気が閉じ込められて中はしっとりし、ふたを外すと皮が厚く色づいてパリッとします。