干しスケトウダラと白菜のチゲ(干し魚と白菜の淡白鍋)
えごま油で炒めた干しスケトウダラ(ファンテ)が香ばしさを出し、白菜がゆっくり煮えて甘みを加え、粉唐辛子なしでも澄んだ旨みのある汁になります。ファンテは長く戻すと旨みが水に抜けるため、さっと濡らす程度にとどめます。
えごま油で炒めた干しスケトウダラ(ファンテ)が香ばしさを出し、白菜がゆっくり煮えて甘みを加え、粉唐辛子なしでも澄んだ旨みのある汁になります。ファンテは長く戻すと旨みが水に抜けるため、さっと濡らす程度にとどめます。
ホタテごとにのせたバターがひとかけら溶け、殻にたまった汁と混ざって、別に作らなくても塩気とこくのあるたれになります。下処理が簡単で蒸すのも6、7分と短く、急いで酒の肴を用意するときにも出せます。
幅広で厚い麺に、花椒のしびれ、ラー油の辛さ、黒酢の酸味、豆板醤の発酵した塩気がまとめて絡みます。しびれは花椒をラー油と一緒に弱火で短く温めて引き出し、色が濃くなったり焦げたにおいがしたりする前に火を止めます。辛さはラー油より先に豆板醤の量で加減すると、味がすっきりまとまります。麺が広いぶん、油だけが上に浮いたソースでは味が均一につかないので、ソースは底まで混ぜ、麺を入れてからも力強く和えます。麺は表示時間より1分短くゆでると、食べ終わるまでもちもちしています。麺と同じ湯でゆでたチンゲン菜が、油っぽい麺の間でしゃきっとした歯ざわりを生みます。
釜では水だけで炊き、塩気と辛みは炊き上がってから混ぜる青唐辛子と長ねぎ入りの醤油だれでつけます。米の上で一緒に炊かれるタコの足から磯の香りがご飯に移り、底にすき間なく敷いた薄切り大根が焦げつきを防ぎながら甘みも加えます。タコとご飯を軽く混ぜてたれをからめ、釜底のおこげまでこそげて食べます。
バターと清酒で蒸したムール貝に青唐辛子と長ねぎを加え、バターのコクの後にぴりっとした辛さが残ります。貝から出た汁がバターと混ざるので、ソースを別に作る必要はありません。
シレギは大根葉を干してから戻してゆでたもので、生の葉と違って繊維質の噛みごたえがあります。テンジャンとにんにくで先にもみ込んで20分以上煮て、えごま粉を2回に分けて溶き、汁を乳白色にします。
チャグリは汁をあまり残さないのが本来の形です。豚肉の脂でコチュジャンの合わせ調味料を炒め、厚めのじゃがいもを入れて煮詰めると、じゃがいもがほろりと崩れ、鍋底にとろりとした煮汁だけが残ります。スープというより、ご飯にのせて混ぜるおかずに近いです。
辛くない韓国の青唐辛子に豚ひき肉と豆腐のたねを詰め、油で焼かずに蒸し上げます。ピーマンの肉詰めに似ていますが、蒸すので脂っぽさがなく、皮はほんのり透きとおります。内側に薄くはたいた小麦粉がのりの役目をして、蒸している間もたねが外れません。
スープを使わず、熱い太麺にラー油で炒めた醤油味の豚ひき肉、ニラ、ねぎ、魚粉、卵黄をのせて底から混ぜます。麺は冷水で締めないので、熱いうちに具と卵黄がからみます。肉そぼろの汁気が残ると器の底に水がたまり、混ぜても味が均一になりません。具は一か所に偏らないよう麺の上に丸く並べ、混ぜたときに味が片寄らないようにします。魚粉と刻みのりが、汁のない一杯にうま味と磯の香りを足します。
炊いたご飯をいりこ出汁でほぐして煮るので、生米から炊く粥よりずっと早くでき上がります。明太子は粒が汁に散ってほんのり桃色に染まり、塩気とうま味を全体に広げます。卵は強く沸いたところに入れると粗く固まるため、静かに煮立つ火加減で細く流し入れてふんわりまとめます。
回鍋肉の名は、一度ゆでた肉を再び鍋に戻すことから来ています。豚バラを塊のままゆで、完全に冷ましてから薄切りにして中華鍋で炒め直すことで、縁がカリッとして脂身はもっちりします。豆板醤と豆豉の塩気と辛みがからみ、長ねぎとピーマンは最後に強火でさっと炒めて歯ざわりを残します。豆板醤は銘柄で塩分が大きく違うため、醤油は味を見ながら加減します。
じっくり煮た牛の膝軟骨のもっちりした歯ごたえを味わう料理なので、汁の色よりも具がどれだけやわらかくなったかを見て火を止めます。牛骨を入れないため、白濁したスープは期待しないほうがよいです。精肉店ではトガニと牛すじを一緒に売ることもありますが、別の部位です。
豚バラと熟成キムチで作るいつものキムチチゲに、テンジャン大さじ1を加えます。粉唐辛子と一緒に炒めてから水を注ぐので、汁の底に香ばしい重みが出ます。キムチの熟成が浅いときは、酢を数滴たらす代わりに砂糖小さじ1/2を入れます。
サバから溶け出た脂がピリ辛の煮汁に混ざり、じゃがいもにしみ込みます。じゃがいもを先にたれで煮て、箸が半分ほど通ったところでサバをのせるので、魚は短い時間しか煮ません。
煮干しと昆布でとった澄んだだしにそうめんを入れ、温かいままでも、冷蔵庫で冷やしたスープでも食べます。煮干しは頭とわたを取り、油をひかないフライパンで香ばしく炒ってから煮出すと、生臭さが残りにくくなります。日本のにゅうめんや冷やしそうめんに近いものの、だしは煮干しが主役です。そうめんは水が澄むまでもみ洗いすると、スープが濁らず麺にこしが出ます。
テナガダコは強火で2分、丸まり始めたらすぐにご飯を入れます。フライパンの中でたれを溶く暇はなく、火をつける前にダマなく混ぜておきます。辛さを抑えたいときは粉唐辛子を抜き、コチュジャンだけにします。
イイダコ(ジュックミ)の弾む頭、吸盤のついた足の歯ごたえ、豆もやしのシャキシャキ感が、ひと口で一緒に入ってきます。粉唐辛子をたっぷり使い、青陽唐辛子まで加えるので、かなり辛めです。
粉唐辛子の赤いスープに冷凍スケトウダラを入れたら、煮るのは10分だけです。それ以上煮ると身が崩れ、骨から生臭さと苦みが出てきます。豆腐と長ねぎ、青唐辛子は最後の5分で加えます。
酸っぱいキムチを粉唐辛子と炒め、煮干しだしを注いだ赤いスープに豆もやし200gを入れます。もやしを入れたあとは、ふたをしたなら煮えるまで開けず、開けておくなら最初から最後まで開けたままにします。途中で持ち上げると青臭さが出ます。
サバは脂が多く香りも強いので、コチュジャンと粉唐辛子を両方使った濃いたれでも味が負けません。たれに少し加えるしょうが汁で、生臭さが抑えられます。
塩を入れない幅広の麺をゆでずに、根菜の煮汁へそのまま入れて煮込みます。汁は澄まず、ほんのりとろみがついた状態に仕上がります。里芋、ごぼう、大根、しいたけ、油揚げで具だくさんになり、味付けは醤油と味噌の両方を使います。群馬の家庭の鍋で、麺の太さや野菜は家ごとに違います。
丸麦がぷちぷちと残り、とろりとほどけた米が金時豆とじゃがいも、さつまいも、里芋を包みます。田んぼが作りにくく、米は祝いの日だけで普段は麦が食事を支えた山梨の山村の料理です。鍋の中では味を付けず、ねぎ、みそ、花かつおに砂糖を少し合わせたねぎ味噌を各自で溶いて食べます。
コチュジャンだれを薄くまとわせた豚肉を強火のフライパンに広げ、2分ほど触らずに焼きつけるところから始まります。玉ねぎと長ねぎは、肉に焼き色がついてから加えます。
秋から冬にかけて身が締まり、肝に脂がのるドンコを、身と頭、骨、肝ごと煮込みます。ドンコは宮城でエゾイソアイナメとチゴダラを指す呼び名です。口が大きく尾が細い姿から、お金が入りやすく出ていきにくい縁起魚とされ、気仙沼では恵比寿講の日に神棚へ掛けてから汁にしました。冬の客をもてなす温かい汁としても受け継がれています。