冷やしごま麺(ピーナッツごまソース冷し麺)
ピーナッツバターにごま油、醤油、酢、ラー油を合わせた濃厚なたれが、冷たい中華麺にしっかり絡みます。中国のごまペーストの代わりに手に入りやすいピーナッツバターでこくを出し、ごまの香りはごま油が担います。氷水で締めた麺のこしと、きゅうりとねぎのさっぱりした食感が、重いたれの合間に軽さを加えます。
ピーナッツバターにごま油、醤油、酢、ラー油を合わせた濃厚なたれが、冷たい中華麺にしっかり絡みます。中国のごまペーストの代わりに手に入りやすいピーナッツバターでこくを出し、ごまの香りはごま油が担います。氷水で締めた麺のこしと、きゅうりとねぎのさっぱりした食感が、重いたれの合間に軽さを加えます。
ゆでたごぼうに緑色の枝豆あんを厚くまとわせ、ごぼうのしっかりした噛みごたえと甘い豆のあんが一口で重なります。枝豆はふだんよりやわらかくゆで、薄皮までむいておくと、すり鉢で粗い皮のかけらが残らないあんになります。滋賀県甲賀市信楽町に伝わる郷土料理で、できたてでも常温に冷ましてからでも出せます。
鮎の身を小骨ごと塩とすり鉢ですり、冷蔵庫で寝かせて作る塩辛は塩気がとても強く、ご飯や酒の肴にほんの少しずつ添えます。加熱しない発酵食品のため、低温と道具の衛生を最初から最後まで守ります。
炊きたてのうるち米を粒が少し残る程度につき、平たい串に薄く付けて、指で表面に浅い波模様を付けます。くるみとごまをすった赤味噌だれは、このくぼみに引っかかって流れ落ちません。中部の山間で木こりや猟師が山仕事の安全を祈る山の講の前日に作ったもので、今は行楽地のおやつになっています。
花椒の粒を噛むと舌がしびれますが、宮保鶏丁ではこのしびれが辛さと同じくらい大事です。唐辛子と花椒を先に油で炒め、その香りを油ごと鶏肉にまとわせます。炒ったピーナッツは最後に入れ、カリッとした食感を守ります。
丸い団子から角切りのさつまいもがごつごつと顔を出し、石垣のように見えます。火山灰に覆われた神奈川の相模原台地では小麦とさつまいもが広く作られ、この団子が畑仕事の合間の間食になりました。さつまいもの一部を生地に混ぜずに残し、表面へ押し付けると石が埋まった模様がはっきりします。
半分に切ったなすの断面に甘い味噌だれを薄く塗り、表面だけをさっと焼きます。中はスプーンですくえるほどやわらかく、上の味噌はふつふつと泡立って、ところどころに小さな焼き色がつきます。なすは油をすぐに吸うので、最初に火を通すときは油を多めに使います。
ヒージャーと呼ばれる山羊肉を約3時間かけて澄んだ汁に煮出すと、山羊ならではの強い香りがそのまま残ります。冷蔵設備が少なかった時代、山羊をつぶすと集落で肉を分け合い、大鍋で汁を炊いて一緒に食べ、祝いの席にも出されるようになりました。沖縄でフーチバーと呼ぶよもぎは最後に加えます。鍋全体には強く味を付けず、碗ごとにおろし生姜と塩を添えて、食べる人が香りと塩気を加減します。
塩だけで漬けたすぐきを約40℃の室で14日ほど温め、乳酸発酵させると、塩辛いだけだった葉と根にはっきりした酸味が生まれます。この室入れは温度と衛生を管理できる専用の発酵室が前提で、普通の室温や温度が上下する場所では代わりになりません。温める前に、かさの減った葉と根が漬け汁の下で安定して押さえられていることが条件です。根の甘みが増す冬が本来の漬け時で、仕上がりはご飯やお茶漬け、酒の肴に少量ずつ添えます。
冷たいそばの先だけをつゆにつけてすすると、そばの香りがそのまま鼻に抜けます。ゆでた麺は流水でもみ洗いし、水が澄むまでぬめりを落とします。氷水に長く浸けるとそばの風味が抜けるため、冷えたらすぐに引き上げて水気を切ります。つゆは薄めすぎると麺の味がぼやけるため、濃いめに合わせます。
発酵茶葉のほろ苦く重みのあるうま味がこのミャンマーのサラダの中心で、キャベツとトマトがその重さをさわやかに支えます。炒りピーナッツとガーリックチップが香ばしい塩気と歯ごたえを加えます。茶葉に先にライム果汁、ごま油、唐辛子を和えて5分置くと苦みが丸くなり、そこへ野菜を合わせます。ミャンマーでは食事だけでなく、おやつとしても食べられています。
宮城県気仙沼では、冬から長く漬けて酸味の増した白菜の古漬けを、春にこの煮物にして食べてきました。古漬けに脂ののった白身魚メヌケの身や頭、骨を合わせて酒粕とみそで煮ると、溶けた酒粕が酸味のある汁にとろみをつけます。塩やしょうゆは足さず、白菜に残る塩気とみそだけで味を付けます。
千葉県館山の秋祭り、やわたんまちで神輿を担ぐ人に配られてきたおにぎりで、片手で持てるように大きく握ります。具はかつお節と甘辛く煮た豚ばら肉と油揚げです。煮汁もご飯に混ぜるため、汁気が少なくなるまで煮詰めておきます。一度に二十個できる分量です。
火鍋のようにスープで煮るのではなく、牛肉、れんこん、しいたけ、青梗菜を炒めて麻辣ソースを薄くまとわせ、汁気を残さずに仕上げます。煮込まない分、材料に残った水気はそのまま鍋底にたまるため、下ごしらえで水気をしっかり切っておきます。
卵も膨張剤も入れない生地は薄く素朴な皮に焼け、甘さは巻き込んだ黒砂糖だけから来ます。フライパンの上で砂糖が溶け始めたところで巻くため、切り口には溶けた黒砂糖が筋になって見えます。
白身魚をココナッツミルク、卵白、レッドカレーペーストと一緒になめらかにすりつぶし、バナナの葉に細長く薄くのせて包み、両面を焼きます。葉の縁が焦げる間に中のすり身は固めのカスタードのように固まり、ほのかな燻香が移ります。マレーシアやシンガポールではご飯に添えたり、おやつにしたりします。
皮付きのまま角切りにしたさつまいもは具として形を残し、最後にすりおろして加える生のいもが汁にやさしい甘みと素朴なとろみを付けます。長崎の冬の汁で、名は細かく刻むという意味のポルトガル語ピカドに由来するとされ、西洋との交流で伝わった煮込みを地元の魚と野菜で作り替えたものと伝わります。小麦粉の水溶きは使わず、ブリと鶏肉を一緒に煮るので、魚と肉のうまみが一つの鍋に重なります。
赤かぶの葉と茎を、塩を一切使わず生きたすんき種だけで乳酸発酵させるため、塩気のない澄んだ酸味に仕上がります。赤かぶは長野県木曽地方のものを使います。塩がないぶん安全は酸度にかかっており、味見の前にpH試験紙か測定器で液がpH4.6以下かを測ります。ヨーグルトや普通のキムチの汁は種の代わりになりません。カビ、腐敗臭、糸を引く異常なぬめりがあれば口に入れず廃棄し、発酵を見届けたら4度以下で冷蔵します。
弱火でじっくり加熱したねぎが縮んで茶色くカリッとなり、その香りを移した琥珀色の油がそのままタレになります。調味料は醤油、砂糖、白こしょうだけで、ねぎにかけた時間がそのまま味に出ます。急いで火を強めると黒く焦げ、油に苦みが残ります。カリカリのねぎは取り出しておき、麺の上にのせます。
鶏ひき肉をライム汁とナンプラーで和え、エシャロットとミントをたっぷり合わせる食べ方は、タイ東北部のイサーン地方から来ています。炒った米粉が肉汁を吸いながら香ばしさとかすかな歯ざわりを加え、ほかのサラダにはない個性になっています。温かいうちか常温で、レタスやキャベツに包み、もち米と一緒に食べます。
小さな器に米粉とタピオカでんぷんの生地を流して蒸すと、縁が半透明で中心が白く固まった柔らかな餅になります。ベトナム中部フエの軽食で、上にのせるエビは油をひかずに水分がなくなるまで炒ると、餅の上で湿らずぽろぽろとほどけます。
薄切りの牛肉と玉ねぎを醤油、みりん、砂糖、生姜の煮汁でさっと煮て汁ごとご飯にのせると、甘い煮汁の後に生姜がぴりっと残ります。
小芋は皮付きのまま丸ごと煮るので、大きさがばらばらだと小さいものは割れ、大きいものは芯が残ります。まずは直径のそろった芋を選ぶところからです。味噌と砂糖、みりんを入れたあとはへらで混ぜず、鍋ごと揺すってやわらかい芋につやを移します。
細かくふんわり削った氷に奈良県産いちごのシロップをかけ、すっきりした甘さが空気を含んだ氷の間にしみ込みます。奈良には710年創建と伝わる氷室神社があり、氷を献じる行事が続いてきました。