ホンシャオユー(白身魚の中華風醤油煮)
白身魚をフライパンでこんがり焼いてから、醤油、砂糖、生姜、長ねぎ、料理酒のたれを加えて照りよく煮詰めます。たれは魚の上ではなくフライパンの縁から流し入れ、先に焼き固めた表面がはがれないようにします。
白身魚をフライパンでこんがり焼いてから、醤油、砂糖、生姜、長ねぎ、料理酒のたれを加えて照りよく煮詰めます。たれは魚の上ではなくフライパンの縁から流し入れ、先に焼き固めた表面がはがれないようにします。
春雨とえび、いか、豚肉、白菜、きくらげをたっぷり入れた鶏がらの澄んだスープに、半分に切ったゆで卵をのせます。中国福建省福州の祝いの料理が明治後期に長崎を経て熊本へ伝わり、地元の材料に合わせて形を変えました。熊本県中部の中華料理店や家庭で、昼食や夕食、酒席のあとの食事として食べられています。魚介は豚肉と固い野菜に火が通ってから加えるため、えびといかが硬くなりません。澄んだ汁を保つため、春雨は別ゆでして洗い、最後に汁で短く温め、ねぎとごま油を入れたらすぐ火を止めます。
豚バラ肉は醤油より先に濃いカラメル色まで溶かした砂糖をまとい、醤油と老抽、紹興酒、生姜、長ねぎで静かに煮込んだあと、煮詰めた煮汁が赤褐色のつやとして表面に薄くからみます。カラメルは焦がすと煮汁全体が苦くなるので、色づいた瞬間に肉を入れるのが勝負どころです。
豆板醤で炒めた牛すね肉を醤油のスープで長く煮込み、箸で割れるほど柔らかくなったら大きな塊のまま麺にのせます。スープは醤油色が濃く、辛さは豆板醤の香りがほのかにする程度で、ゆでたチンゲンサイが緑を添えます。
濡れた奉書紙の中で身が蒸されるように火が通り、余分な脂は紙が吸うため、しっとりしながら重さのない焼き上がりになります。島根県松江では腹を切らないつぼ抜きで内臓を出した宍道湖のすずきを姿のまま包んで焼き、脂がのる秋から初冬の祝いの席や宴会で、食卓で紙を開いて出します。
ごまペーストと味噌をのばした豚骨スープはクリームのように濃厚で、豆板醤で炒めたひき肉とラー油が辛い香りを重ねます。四川の担々麺をラーメン仕立てにした一杯で、スープがたっぷりあり、ごまの風味が前に出ます。ごまペーストと味噌はスープを注ぐ前に弱火で軽く炒めて香りを引き出し、色づく前に止めます。スープは少しずつ加えて溶きのばし、だまを残しません。茹でた麺は水気をよく切らないと、濃いスープがすぐに薄まります。ひき肉は豆板醤が焦げそうになったら中火に落とし、香りだけを残します。
発酵させた米とウラド豆の生地を型で蒸すイドリーは、味が淡白でスポンジのようにふわふわしており、酸味のある温かい豆のスープ、サンバルをたっぷり吸い込みます。このレシピは用意済みのイドリー生地を使い、浸水と粉砕、一晩の発酵を省きます。
練りごまを溶いた鶏がらスープはとろりと濃く、そこへ豆板醤で炒めた豚ひき肉とラー油が重なって、ごまのコクと辛さが層になります。食べ始めはひき肉の塩気とラー油の香りが立ち、混ぜるうちにごまスープと一体になっていきます。豚ひき肉は水分が飛んで縁がカリッと色づくまで炒め、スープの上でもぽろぽろの具として残します。練りごまがなければピーナッツバターを半量混ぜてもよく、辛さは豆板醤の量で決めます。麺は表示時間より少し短くゆで、熱いスープの中でものびないようにします。さっとゆでたチンゲン菜が、重めのスープの中でシャキッとした軽さを添えます。
えごのりとも呼ばれる細い赤褐色の海藻いぎすを出汁で溶かし、生の大豆粉を加えて冷ますと、凝固剤なしで弾力のある豆腐状に固まります。広島の沿岸で夏に食べられてきたおかずで、四角く切った上に白味噌の甘酢っぱい酢味噌と大葉、みょうがをのせます。
スターアニスとシナモンを煮出した牛肉スープに濃口醤油の色が加わり、黒っぽいスープから甘い香りとナンプラーの塩気が立ちます。名前のとおり、タイの運河で船の上から売られていた麺に由来します。薄切り牛肉は熱いスープで短時間だけ火を通すため、やわらかいまま食べられます。もやしは熱いスープでほどよくしんなりさせ、歯ごたえを残します。
麺のように見えますが、新潟県佐渡島のいごねりは海藻の板です。えご草を煮溶かしてバットに薄く固め、くるくる巻いて細く切るとほどけて麺状になり、長ねぎ、おろししょうが、レモンの皮をのせて醤油をかけます。
中国の家庭料理、トマトと卵の炒め物をそのままスープ麺にしたような一杯で、甘酸っぱいトマトのスープにふんわりした卵と麺が入ります。卵は大きく混ぜて半熟のうちに取り出し、最後に1分だけ温め直します。最初に火を通しきると、仕上げに煮る間に硬くなります。トマトはへらで押しつぶしながら煮て赤い汁を出してからスープを注ぐと、具と汁がなじみ、しっかり煮るほどうま味も濃くなります。醤油と砂糖は少しだけで、トマトの酸味の角を取る程度です。生麺は熱いスープですぐ煮えるので、芯に少し弾力が残るところで火を弱めます。
北海道の漁家が初雪のころに漬けて冬を越した保存食で、沿岸ごとにハタハタ、ホッケ、鮭、ニシン、サンマと使う魚が違いました。塩漬けの魚を大根、にんじん、しょうがとともに飯と米麹の間に重ねて押し、乳酸発酵させます。多くのなれずしより熟成が短く、香りは穏やかです。漬け込みは家庭では行わず、許可を受けた製造者の冷蔵完成品に大根おろしとゆずの皮を添えて出します。
豚の背骨と豚足を強火で何時間も沸かし続けると、溶け出したコラーゲンと脂が乳化し、唇に張りつくような白濁スープになります。煮る前に骨を水にさらして血を抜き、一度下ゆでして洗っておくと、豚の臭みが抑えられます。火加減は、澄んだだしを取るときの静かな煮込みとは正反対です。スープが減ったら熱湯を足し、火は最後まで弱めません。細めの麺に、醤油とみりんで煮た豚バラのチャーシュー、半熟卵、ねぎを合わせます。チャーシューは前日に作って冷やしておくと薄く切りやすく、卵もその煮汁に漬けて味を含ませます。
つなぎはパン粉ではなく小麦粉だけで、揚げると表面はこんがりし、中では包丁でたたいたゲソがぷりっと残ります。青森県津軽地方で刺身を引いた後のゲソや野菜の切れ端を無駄なく食べるため、戦後の食糧難の時期に生まれたと伝わり、今も市場や総菜店に日常的に並びます。
冷水で締めた太麺を、熱く煮詰めた豚骨のつけだれにひと口ずつくぐらせて食べ、麺のコシとたれの温かさを最後まで別々に味わいます。つけだれは弱火で15分ほど煮詰め、普通のラーメンスープよりずっと濃くして、冷たい麺にも味がのる濃さに仕上げます。味噌はだまが残らないよう完全に溶かすと、たれにむらや濁りが出ません。麺は袋の表示より少し短く茹で、冷水で洗ってもコシが残るようにします。洗うときは手でもんで表面のでんぷんを落とし、水気をしっかり切ると、濃いたれが薄まりません。チャーシュー、メンマ、半熟卵はたれではなく麺の器に添えます。
仕上がったイカナゴが曲がった錆び釘のように見えることから、くぎ煮と呼ばれます。三重県伊勢湾沿岸の春の保存食で、3〜4cmほどの新鮮なイカナゴの稚魚を濃口醤油、酒、みりん、ざらめ、しょうがで汁気がほとんどなくなるまで煮詰めます。甘辛く照りのある仕上がりで、ご飯のおかずになります。
大根やごぼう、里芋の入った味噌汁に、塩を入れない生の麺をほぐして打ち込み、そのまま煮ます。別ゆでして出すハレの日の手打ちうどんと違い、香川の農家が寒い冬の夜に手早く作った普段の食事です。雨が少なく小麦作りに適した香川の土地と、瀬戸内のいりこだしが一つの鍋に入っています。
イマム・バヤルディは温かいうちには出さず、冷蔵庫でしっかり冷やしてから出します。縞模様に皮をむいたナスに茶色く炒めた玉ねぎとトマトの具を詰め、オリーブオイルで弱火で煮たトルコ料理なので、冷たい皿ではオイルの味が隠れずに出ます。オリーブオイルを質のよいエキストラバージンにするのもそのためです。
イカ、えび、キャベツ、玉ねぎを鶏がらスープで煮て水溶きでんぷんでとじ、つやのあるあんを熱いうちに麺へたっぷりかけます。唐辛子は使わず、オイスターソースと魚介のうま味が穏やかに広がります。日本のあんかけ麺に近い食べ方で、麺は冷水で洗わず水気だけ切るため、温かいあんが麺の間までなじみます。
熟した果物ではなく青いパパイヤを野菜として使い、煮ると歯ごたえを残しつつ柔らかく、大根に似た食感になります。八重山諸島の家庭料理で、家のそばに植えたパパイヤの木から実を取り、普段の食卓のほか彼岸の頃の料理にも用いてきました。豚肉、昆布、厚揚げと一緒にかつおだしと豚のゆで汁で煮て、味噌と少しの砂糖で調えます。煮汁は具にからむ程度まで減らして汁物にはせず、長く煮立てないので、具の形が崩れず味噌の味も穏やかです。
えびと豚肉のワンタン、細い香港式卵麺、青梗菜が、澄んだ豚骨スープの中でそれぞれの食感を保ちます。餡は粘りが出たところで混ぜるのをやめ、えびをつぶしきらずにぷりっとした粒を残します。
具が多く、煮汁は鍋底に少し残る程度の鳥取県中東部の煮物で、鶏もも肉、木綿豆腐、ごぼう、にんじん、しいたけ、油揚げ、こんにゃく、長ねぎが一つの鍋に入ります。名前は豆腐や野菜から出る汁に由来するとされますが、汁物ではなく、具を崩さずに盛り、鍋底に残った少しの煮汁を添えます。
スープを使わず、醤油、オイスターソース、みりんのたれが太いうどんの表面につやよくからみ、塩気の中にほのかな甘みが残ります。洗ったうどんに水気が残るとフライパンの温度が下がり、炒めるより蒸したようにべたつきます。