ホンハプタン(ムール貝スープ)
殻ごと煮たムール貝から、塩気と甘みのある汁が出ます。酒の席では汁を合間にすすり、身は取り出して酢コチュジャンにつけます。冬の身の太ったムール貝ほど汁が甘くなります。
殻ごと煮たムール貝から、塩気と甘みのある汁が出ます。酒の席では汁を合間にすすり、身は取り出して酢コチュジャンにつけます。冬の身の太ったムール貝ほど汁が甘くなります。
牛もも肉をゆでたスープをそのまま煮汁に使うと、醤油の塩気の下に肉のうまみが重なります。うずらの卵は煮汁の中で外側から茶色に染まり、冷ます間にも肉と一緒に味を吸い込みます。完全に冷めると煮汁が固まって肉と卵の表面を薄く包み、冷蔵庫でひと晩置くと味がさらに深くしみます。しょっぱいときは水を大さじ2〜3足して、もう一度ひと煮立ちさせて整えます。肉は繊維に沿って細長く裂くため、ご飯にのせると粒の間になじみ、冷蔵庫に常備する作り置きのおかずになります。
丸鶏に乾燥させた黄耆(ファンギ)の根、ナツメ、にんにくを入れ、身が骨から外れるまで煮込むと、澄んだ黄褐色のスープから土っぽい薬草の香りが立ちます。参鶏湯のようにもち米は詰めません。
厚めに切った大根が、牛バラ肉を先に煮た醤油の煮汁を吸い込み、縁から透き通っていきます。ぶり大根の大根と同じく、主役は肉より大根の方で、角を軽く面取りして煮崩れを防ぎます。煮汁は少し塩気が立つ程度まで詰め、大根にかけてご飯と食べます。
じゃがいもを0.7cmの厚さに切るので、煮えても形は残り、縁だけが少しほどけて澄んだファンテのスープにほのかなとろみが付きます。ファンテは水気をしっかり絞ってから炒めないと、蒸したようになって香ばしくなりません。
牛の頭肉は冷水に3時間以上浸して血抜きし、一度下ゆでした湯は捨てて新しい水で煮直します。皮と赤身が層になった部位なので、熱いうちに切ると層がずれて離れてしまいます。手でしっかり持てる温度まで冷ましてから薄く切ると、断面がきれいにそろいます。焼酎とショウガを入れた煮汁が、くせを抑えた仕上がりに導きます。
ファンテは江原道の干し場で、冬の間に凍っては解けるのを繰り返して乾いたスケトウダラです。その噛みごたえのある身とふわりとした卵が同じひと匙に入る澄んだ汁で、酔い覚ましにも朝の汁物にも作ります。
木綿豆腐を塩水に少し浸してから両面をこんがり焼き、縁を固めておきます。こうすると辛いタレで煮ても角が崩れません。豆腐の上にのせた玉ねぎと長ネギが一緒に煮えて、醤油と粉唐辛子のタレに甘みを足します。汁を少し残して火を止め、豆腐ごとご飯にのせて食べます。
ファンテは戻さず、冷水でさっとすすぐだけにします。長く浸すと、うま味が水に抜けてしまうためです。
ずいき(里芋の茎)は繊維が長く、えごまの粉でとろみをつけた煮汁を筋の間に含み、噛むとやわらかくしなって香ばしい汁がにじみ出ます。味付けは韓国の薄口醤油だけで、えごま油で炒めた玉ねぎとにんにくが甘みを添えるため、辛さのない穏やかな味です。汁はスプーンにまとわりつくほど濃く、ご飯にのせて食べます。
青森県南部で盆や正月、婚礼などの祝いの席に出されてきた汁で、澄んだ汁に浮かぶウニの黄色い身を朝もやの中の野いちごに見立てて名が付きました。ウニは強く煮立てると崩れて香りが弱まるため、表面が固まり始めたところで火を止めます。
鶏もも肉の脂とうまみが醤油の煮汁に溶け、その煮汁をごぼうが吸い込み、噛むほどに甘辛さが出てきます。ごぼうは酢水に短く浸してアクを抜いておくと、土臭さが和らいで香ばしさが立ちます。厚く切ると煮える時間が長くなるため、ごぼうは薄めの斜め切りにします。鶏もも肉は脂の多い皮を一部取り除き、料理酒と生姜汁に少し漬けておくと、煮汁がくどくならず、臭みも抑えられます。しっとりした鶏肉とシャキッとしながらもちっとしたごぼうを一緒につまむ、ご飯のおかずです。
鮭の身に白子といくらまで一つの鍋に入れ、昆布だしに味噌を溶いて煮ます。石狩川の河口の漁師が大漁を祝って、鮭の切り身やアラを味噌汁にそのまま入れたのが始まりとされ、皮や骨のついた部位も一緒に使います。根菜、こんにゃく、豆腐に加え、白菜で巻いたほうれん草まで区画ごとに並べ、仕上げに山椒粉を鍋全体にふると、味噌の汁にぴりっとした香りが加わります。
牛足は肉より皮と筋が多く、弱火で90分煮てようやく皮が箸で押せるほどやわらかくなります。醤油と砂糖はその後に入れて煮詰めるため、皮から出たゼラチンが煮汁にとろみと照りを与えます。豚足の煮込みに近いぷるぷるした食感で、血抜きと下ゆでを丁寧にするほど骨の隙間の臭みが残りません。
ウナギは一度ゆでて身だけをほぐして入れてあり、骨を気にせずスプーンで食べられます。韓国では夏の盛りにわざわざ食べる鍋で、エゴマ粉や唐辛子を足して汁の味を変えることもあります。
メバル一尾を丸ごと粉唐辛子と醤油の煮汁で煮て、辛い煮汁と白身、味のしみた大根をひと匙に一緒にすくって食べます。
アワビの肝を大根と一緒にごま油で炒めてから煮るので、澄んだ汁なのにうっすら緑がかり、磯の香りが濃く立ちます。
身の厚いところに浅く切り込みを入れておくと、メバルの中まで煮汁が届きます。大根を先に縁が透き通るまで煮てから魚をのせるのは、硬い大根のまま魚を入れると大根は生煮え、身はぱさつくためです。
法事(チェサ)の膳に供える汁物で、切り方の見た目にも気を配ります。牛肉、大根、豆腐を同じ厚さの角切りにきちんとそろえ、浮いてきた脂をすくって汁を澄ませます。
白菜と薄切りの牛バラ肉を交互に重ね、鍋の高さに切りそろえて立てて詰めると、ふたを開けたとき断面が何重にも並びます。この形を保つには、葉先より厚い白い部分を中心に使います。日本のミルフィーユ鍋と同じ組み立てですが、スープには味をつけず、醤油と酢、にんにくのたれにつけて食べます。塩気の強さは鍋ではなく、それぞれの取り皿でたれをつける量で決まります。束をすき間なく詰め、空いた所に白菜の切れ端を挟むと煮ている間に倒れません。
鍋に最初に入るのは、油大さじ8と手でくずした木綿豆腐です。豆腐がそぼろ状になったら大根、ごぼう、ぜんまい、わらび、ふきを加えてさらに炒め、そのあとでだしと薄口醤油を注ぎます。肉は使いません。
鮭の切り身は両面を約1分ずつ焼いて表面を締めてから煮汁を入れるため、煮汁をかけてもやわらかい身が崩れません。生姜パウダーと料理酒が醤油の角を和らげ、オリゴ糖が薄い照りを出します。下に敷いた玉ねぎが煮汁に甘みを加え、鮭がフライパンに直接触れないように支えます。
プルコギ用の薄切り牛肉と熟したキムチをごま油で炒め、鍋に赤い油が回り始めたら水を注ぎます。豆腐は後半に入れますが、そこから10分煮て中までキムチの汁をしみ込ませます。
炊きたてのご飯を粒が半分ほど残るまでつぶし、串に巻いて焼いたきりたんぽが、鶏のだしを吸ってもちのような食感に変わります。秋田の郷土鍋で、本来は杉の串に巻いて炭火で焼きますが、このレシピでは油をひかないフライパンで焼き色をつけます。