蒸し・煮込みレシピ
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チム(蒸し・煮込み)は材料を調味料と一緒にじっくり煮込んだり蒸したりする韓国の代表的な調理法です。カルビチム、チムタク、アグチム、海鮮チムなどが代表的で、ボリュームたっぷりの量と深い味付けが特徴です。
チョノチム(コノシロの辛味蒸し煮)
チョノチムは、秋が旬のコノシロを大根とともに醤油・粉唐辛子の合わせ調味料で煮詰めるように蒸し上げた煮魚スタイルの料理だ。鍋の底に大根を敷いてさばいたコノシロをのせ、タレをかけて弱火でじっくり火を通すと、大根が魚特有の生臭みを吸着しながら甘くなり、煮汁をそっくり吸い込んでいく。コノシロ特有の香ばしい脂とピリ辛の粉唐辛子の調味料が調和して深く濃い味わいが生まれ、しょうがが臭みや雑味を消して全体の風味をすっきりまとめる。身が太る秋のコノシロは脂が程よく蓄えられており、加熱してもパサつかずしっとりとした食感が保たれる。仕上げに長ねぎを散らして香りを添え、残った煮汁を白ご飯にかけると、それだけで格別のおいしさになる。
チムタク(鶏肉・じゃがいも・春雨を醤油ダレで煮込んだ安東式煮物)
チムタクは鶏肉、じゃがいも、春雨を醤油のタレで一緒に煮込む韓国式の煮物料理です。慶尚北道安東市に由来し、1980年代に安東の旧市場の路地で競い合っていた鶏料理店がそれぞれ独自のアレンジを加えた結果、現在の形が定着しました。醤油、砂糖、にんにく、水飴で作ったタレが鶏肉とじゃがいもの芯まで染み込み、甘辛い深みのある味わいを生み出します。春雨は煮詰まっていく煮汁を吸収しながらもちもちに膨らみ、じゃがいもはタレを含んでほくほくと火が通ります。煮込むほどタレが濃縮されて艶のある濃厚なソースが全ての食材を包み込み、ごはんの上に乗せてソースをかければ一杯あっという間に平らげてしまいます。青唐辛子を加えると辛口バージョンになり、餅を加えるアレンジも広く親しまれています。
チュクミチム(イイダコの辛味蒸し)
チュクミチムは、下処理したイイダコを粉唐辛子、コチュジャン、醤油、刻みにんにくを合わせた調味料に10分漬け込んでから、キャベツと玉ねぎを敷いた蒸し器で手早く蒸し上げるピリ辛の海鮮料理です。イイダコは火を通しすぎると急激に硬くなる性質があるため、10分前後の短時間で蒸すのがぷりぷりの食感を保つ要点です。キャベツが辛い調味料の強さをやわらかく受け止め、仕上げのごま油が香ばしい香りでまとめます。春の旬のイイダコを使うと墨袋から出る旨味が調味料に溶け込み、ひと味違う仕上がりになります。水が完全に沸騰してから具材をのせると蒸気が均一に回り、途中で蓋を開ける回数を減らすと温度が下がらず均一に火が通ります。
チョゲチム(貝の酒蒸し にんにく風味)
盛り合わせの貝を清酒と丸ごとのニンニクが入った湯で強火蒸しにし、貝から出た汁ごと味わうチョゲチムは4人で取り分けます。貝1000gは塩水に30分つけて砂を吐かせます。殻の隙間に残る砂や汚れをブラシでこすり、すすいだ水が澄むまで洗います。長ねぎ80gと青唐辛子2本は幅0.5cmの斜め切りにし、ニンニク6片は切らずに用意します。鍋へ水300ml、清酒大さじ2、ニンニクを入れ、強火にかけます。勢いよく沸き、酒の香りが弱くなったら、洗った貝を加えて蓋をしっかり閉じます。強い蒸気と殻が開き始める様子を確かめながら、強火のまま4分から5分蒸します。途中で蓋を何度も開けないことが、蒸気を逃がさない要点です。大半の殻が開いた時点で長ねぎと青唐辛子をのせ、追加の加熱は30秒だけにしてすぐ火を止めます。長く火を通すと身が縮んで硬くなるため、香りは余熱で移します。貝の塩気を考え、まず煮汁を味見します。塩小さじ0.5は一度に全部入れず、少しずつ加えて調整します。最後まで開かない貝は除き、開いた貝は熱い煮汁とともに供します。残った汁は麺や粥のベースに使えます。
チョゲスルチム(貝の清酒バター蒸し)
アサリやバカガイなどの貝類を、マッコリや清酒といった酒とにんにくで蒸し上げる韓国の家庭料理です。調理の前に塩水でしっかりと砂抜きを済ませておくと、蒸し上がった際の汁が濁らず透明に仕上がります。冷えた清酒を貝全体に回しかけてから蓋を密閉すると、アルコールが蒸気となって貝を包み込み、特有の磯臭さを取り除いてくれます。貝の口が開くにつれて中から自然なエキスが溢れ出し、鍋の底には海のエッセンスを凝縮したスープがたまります。最初の殻が開き始めたタイミングでバターをひとかけら加えると、熱い液体に溶け込んでクリーミーなコクが加わり、貝の塩気をまろやかに引き立てます。仕上げに散らすニラは爽やかな香りを添え、バターの重たさを和らげる役割を果たします。だし汁を一切使わず貝から出る水分のみで調理するため、素材の鮮度と丁寧な下処理が仕上がりを左右します。蓋を開ける際は斜めに傾けて持ち上げることで、水滴が貝の上に落ちて味が薄まるのを防ぐのがコツです。食べる直前にレモンを絞ると、貝本来の甘みが際立ち、後味もすっきりとまとまります。
チョギチム(イシモチの蒸し物)
チョギチムは、合わせ調味料を半量ずつ計2度かけ、魚を返さず中火で蒸す2人分のおかずです。イシモチ2尾はうろことひれを整え、表面の水分を拭きます。両面には深さ約1.5cmの切り込みを2本ずつ入れ、味が身の内側まで届くようにします。醤油大さじ2、料理酒大さじ1、みじん切りのニンニク小さじ1、生姜小さじ1は、ニンニクの塊を残さず均一に合わせます。蒸し器には120mlの水を入れ、長ねぎ1本の一部を底に広げます。その上へイシモチを重ねず置き、両側へ蒸気が回る隙間を残します。調味料の半量を切り込みと身へかけ、ふたをして中火でまず7分蒸します。身の縁が白く変わったら、残りの調味料と長ねぎをのせます。魚を動かさず再びふたをし、同じ火加減であと5分加熱します。目が不透明な白色になり、箸で身を押すと繊維に沿ってきれいに分かれる状態が、蒸し上がりの目安です。そこで火を止め、形を崩さないよう器へ移します。蒸し器の底に少量残った汁をイシモチへかけ、すぐに供します。
チョギジョリム(キグチの煮付け)
キグチの煮付けは、キグチを大根と玉ねぎと一緒に醤油・粉唐辛子のタレで煮込む魚の煮物料理です。キグチは身が柔らかく生臭みが少ないため煮物に向いており、煮込む間にタレが身の奥まで深く染み込みます。まず大根を鍋の底に敷いて魚がくっつかないようにし、その上に下処理したキグチを乗せてタレをかけ、中火で煮立てた後弱火に落として煮汁を詰めます。大根はタレの煮汁を吸ってほんのり甘辛くしんなりと仕上がり、青唐辛子が一、二本でほのかで持続的な辛さを加えます。煮汁がほどよく残った状態で火を止めるとご飯にかけやすい濃度になります。この煮汁をご飯の上にかけて混ぜて食べるのがキグチの煮付けの定番の楽しみ方で、白ご飯との相性が抜群でこの一品だけで一膳十分に食べられます。祭祀のお膳や名節の食卓にもよく並ぶ、韓国人になじみ深い魚のおかずです。
チョッパル(豚足の醤油煮込み)
チョッパル4人分には豚足1400gを使います。まず冷水へ2時間浸して血を抜き、沸いた湯へ豚足を移し、5分間下茹でしてアクを除いてから取り出します。最初の下茹でを省くと臭みが強く残ることがあるため、すぐ煮汁へ移さないようにします。鍋へ水2200ml、玉ねぎ180g、長ねぎ80g、にんにく10片、生姜20g、粒こしょう小さじ1を入れて沸かします。下茹でした豚足を加え、醤油180mlと砂糖大さじ2を煮汁へ溶かします。ふたをしたまま強火で10分煮た後、弱火へ落とします。それから1時間30分、ゆっくり煮込みます。箸を刺して抵抗なくすっと入れば、十分に火が通っています。豚足を取り出し、手で扱える温度まで粗熱が取れたら骨を外し、口に運びやすい大きさへ切り分けます。完全に冷ましてから切ると形は整いますが、食感はやや硬くなります。残った煮汁をざるで濾し、中火で量を詰めてソースにします。切り分けた豚足へ均一にかけて出し、サンチュで包む場合はアミの塩辛やサムジャンを添えます。
ケンニプチム(えごまの葉の醤油蒸し)
ケンニプチムは、えごまの葉の間に醤油と粉唐辛子のたれを薄く塗り、弱火でしっとり蒸し煮にするご飯のおかずです。洗った葉の水気を十分に切っておくと、たれが薄まらず輪郭のある味に仕上がります。葉を数枚ずつ重ねる際に茎の向きを交互にすると、鍋の片側だけが厚くならず、熱も均一に入ります。醤油、水、にんにく、長ねぎを先に合わせ、ごま油を混ぜることで、辛味と塩気の中に香ばしい余韻が加わります。煮立ってからは弱火にし、途中で底のたれを上からかけると、重なった葉の一枚一枚まで味がなじみます。濃い緑色に落ち着き、茎までやわらかくなりながら葉の形が残っていれば食べ頃です。火を止めて蓋をしたまま少し休ませると味が安定し、温かいご飯に一枚ずつのせたとき、えごまの香りと甘辛いたれを一緒に楽しめます。
コンチチム(サンマの辛味蒸し煮)
サンマの蒸し煮は、サンマ2尾を大根と玉ねぎの上に置き、粉唐辛子と醤油の煮汁で仕上げる2人分の料理です。サンマは内臓と骨周りの血を洗い、2-3等分します。大根250gは厚めに切り、鍋底へ重ならないよう敷きます。水350mlの一部とともに中火へかけ、6-8分先に煮ます。大根の上には身が崩れないようサンマを一段に並べ、玉ねぎ0.5個をのせ、残りの水を鍋肌から注ぎます。粉唐辛子と醤油各大さじ1.5、みじん切りのにんにく小さじ1を汁へ溶き、強火で煮立てて泡を取ります。ふたをして弱火へ落とし、約20分煮ながら途中で煮汁を魚へかけます。大根へ箸がすっと入ったら長ねぎ0.5本を加え、ふたを外して5分煮ます。鍋底へ汁が浅く残り、サンマへたれが絡んだら火を止めます。
さんまの煮付け(大根と甘辛醤油コチュジャン煮)
コンチジョリムは、さんまを大根と一緒に醤油・コチュジャンダレで長時間煮込み、骨まで柔らかく食べられるようにした魚のおかずです。韓国ではさんまは秋の代表的な魚で、値段が手頃ながらも青魚特有の香ばしい脂が豊富です。大根を鍋の底に敷くことで魚が直接熱に触れて崩れるのを防ぎ、大根がタレの煮汁を吸収してほんのり甘い大根煮が同時に出来上がります。タレをさんまの上にかけて強火で沸かした後、中弱火で25分煮ると骨のカルシウムが酢なしでも十分柔らかくなります。缶詰のさんまを使えば骨がすでに柔らかいので調理時間を半分に短縮できます。最後に長ねぎをのせると生臭さを抑えつつ見た目のアクセントにもなります。冷蔵保存で3〜4日持ち、日が経つにつれて味が深まる常備おかずです。
コンチキムチチム(サンマ缶とキムチの蒸し煮)
サンマの缶詰400gと熟成キムチ350gを調味した煮汁で煮込み、3人分のコンチキムチチムに仕上げます。熟成キムチは食べやすく切り、玉ねぎ1個はやや厚めの薄切りにします。青唐辛子2本は斜め切りにし、仕上げまで分けておきます。鍋底にキムチと玉ねぎを広げ、その上にサンマを崩さないようにのせます。缶の汁も一部加えてから、粉唐辛子、にんにく、醤油を各大さじ1、水300mlを鍋の縁から注ぎます。強火で煮汁が全体に沸いたら中火へ落とし、ふたを少しずらして約20分煮ます。魚は返さず、スプーンで煮汁だけを上からかけると身崩れを防げます。汁が少なくなり、キムチが柔らかくなったところで味を確認します。汁が早く減る場合は火を弱め、さらに3分煮て濃度を整えます。最後に青唐辛子を入れ、そのまま5分間火を通します。サンマが十分温まり、キムチに煮汁が染みていることを確かめてから火を止めます。
コリチム(牛テール 醤油煮込み コラーゲン)
コリチムは、牛テールを冷水に浸して血抜きをし、一度下茹でして不純物を取り除いた後、醤油・砂糖・にんにくのみじん切り・生姜・清酒で作った合わせ調味料に入れ、長時間煮込む滋養たっぷりのチム(蒸し煮)料理です。牛テールの関節に豊富に含まれるコラーゲンが2時間以上の調理過程でゆっくりと溶け出し、煮汁をとろりとつやつやに仕上げながら、肉は骨からほろりと外れるほど柔らかく煮えます。一緒に加えた大根とにんじんが甘みを補い、柔らかな食感で煮汁をいっそう濃厚にします。なつめと銀杏は漢方的な香りとほのかな甘みを加え、全体の風味に奥行きをもたらします。冷やすと煮汁がゼリー状に固まり、再び温め直すとなめらかで濃厚な元の状態に戻ります。名節や特別な日の食卓に欠かせない代表的な滋養料理で、濃厚な牛肉の旨味とコラーゲンならではのもちもちとした歯ごたえが口の中に長く残ります。
コッケチム(ワタリガニの蒸し物)
ワタリガニの蒸し物では、長ねぎ、しょうが、にんにくを入れた蒸気で甲羅ごと火を通し、酢醤油を添えます。仕上げたカニは2人で取り分けます。ワタリガニ700gはブラシを使い、甲羅、足の間、腹側をこすって洗います。中の汁を逃がさないよう上の甲羅は開けず、腹側だけを整えます。蒸し器の下段へ水400ml、長ねぎ40g、しょうが15g、にんにく4片、料理酒大さじ2を入れ、強火で沸かします。蒸気が十分に上がったら、かには腹を上に向け、互いに重ならないよう並べます。すぐに蓋をし、強火で10分蒸します。甲羅が赤く変わったことを確かめて中火へ落とし、まず6分蒸します。身の火通りを見ても8分を超えません。長く蒸すと身が乾くため、時間を延ばしません。蒸している間に醤油大さじ1.5と酢大さじ0.5を混ぜ、酢醤油を用意します。火を止めた後は2分置き、強い蒸気を落ち着かせます。かにを取り出してひと口で取れる大きさへ切り分け、甲羅の中身が流れ出る前に酢醤油と一緒に出します。
クワリコチュカムジャジョリム(ししとうとじゃがいもの煮物)
クワリコチュカムジャジョリムは、角切りにしたじゃがいもとししとうを醤油・オリゴ糖・にんにくで煮詰めたおかずです。じゃがいもは最初に水分のある状態で中火にかけ、中まで火が通る間に調味料が表面に染み込み、水分が減るにつれて照りのあるコーティングとして固まります。その結果、外側は甘辛く煮詰まり、中はほくほくとした食感になります。ししとうは皺のある表面に調味料がよく絡みながらも火を通す時間が短いため、シャキシャキとした食感を保ちます。仕上げにごま油を回しかけて白ごまを振ると、香ばしい香りが加わり見た目の完成度も上がります。辛味が強くないため子どもにも食べやすく、お弁当のおかずとして室温でも味が保たれる実用的な常備菜です。
クワリコチュメチュリアルジョリム(ししとうとうずら卵の煮物)
クワリコチュメチュリアルジョリムは、茹でたうずら卵とししとうを醤油とオリゴ糖の調味料でつやよく煮詰めたおかずです。うずら卵は醤油の煮汁の中でゆっくりと茶色に染まり、中の黄身まで塩味の効いた旨味がしっかり染み込みます。ししとうは火を通しても適度なシャキシャキ感とほのかな青い香りを保ち、卵の濃いコクとのコントラストを生み出します。オリゴ糖が自然なつやと穏やかな甘みを加え、仕上げに入れるごま油と白ごまが香ばしい香りと爽やかな後味をまとめます。煮汁がほぼなくなるまでしっかり煮詰めることで、具材の表面に味付けがしっかりコーティングされ、冷めてもつやが落ちません。ししとうは調理前につまようじで数か所穴を開けておくと、内側まで味が染み込み、加熱中に破裂するのも防げます。冷蔵保存で3〜4日間風味が保たれ、翌日以降の方が味がよく染みておいしくなります。お弁当に入れても形が崩れず、日常の食卓とお弁当のどちらにも重宝する人気の常備菜です。
クワリコチュオジンオジョリム(ししとうとイカの煮物)
いか350gとししとう120gを辛い醤油だれで順に煮て、いかを硬くせず、ししとうの内側まで味を入れる煮物です。いかは内臓と薄皮を除いて洗い、胴は輪切り、足は長さ5cmにして火の通りをそろえます。ししとうはへたを取り、フォークで1~2か所刺して、たれが入る道を作ります。玉ねぎ90gは薄くしすぎないよう切ります。フライパンへ濃口醤油大さじ2.5、コチュジャンと粉唐辛子各大さじ1、刻みにんにく大さじ1、砂糖小さじ1、水150mlを入れ、中火で2分沸かしてコチュジャンを溶きます。玉ねぎとししとうを先に加え、3分煮て、ししとうの表面に少ししわが寄り、玉ねぎが透き通る状態にします。いかはこの段階で入れ、強火で4分手早く煮詰めます。縁が白く丸まり、汁が半量になったら弱火へ落とし、2分だけ表面を覆うように混ぜます。火を止めてごま油小さじ1を回し、すぐに盛るといかが硬くならず、汁もご飯へかけられる量だけ残ります。
クワリコチュトゥブジョリム(ししとうと豆腐の煮物)
ししとうと豆腐の煮物は、厚く切った豆腐を先に焼き、玉ねぎとししとうを加えて、醤油、粉唐辛子、にんにくの煮汁で仕上げるおかずです。豆腐はキッチンペーパーで包んで水気を切り、表面をもう一度押さえて拭くと、フライパンへ入れた際に油がはねにくく、焼く面もしっかりします。中火で豆腐を重ならないように並べ、両面を香ばしく焼けば、煮汁へ入った後も角が崩れにくくなります。ししとうはへたを取り、大きいものだけ半分にして大きさをそろえ、玉ねぎは薄くしすぎず、煮終わるまで形を残します。醤油、水あめ、粉唐辛子、にんにく、水は別に混ぜて粉の塊をなくし、豆腐の間で玉ねぎを短く炒めてから注ぎます。沸いたら中弱火へ下げ、鍋底の煮汁を豆腐へかけることで、返さなくても味を均一に付けられます。ししとうの色が鮮やかで煮汁が浅く残ったら火を止め、少し置いてから豆腐を崩さないように盛ります。
シシトウの蒸し物(小麦粉をまぶしてノンオイル蒸し)
クァリゴチュチムはシシトウに薄く小麦粉をまぶして蒸し器で蒸した後、タレで和えるおかずで、炒めたり揚げたりしないため油がほとんどないあっさりとした調理法です。シシトウ表面のデコボコとしたシワが小麦粉をよく受け止めてくれますが、シシトウをザルに入れて小麦粉を振りかけながら軽く混ぜる方法でコーティングすると、付きすぎずに蒸したときにシシトウ同士がくっつきません。5〜6分蒸すとシシトウがしんなりして小麦粉の衣が半透明に変わり、内側から出た水分がシシトウをしっとりと保ちます。醤油・粉唐辛子・みじん切りのにんにく・ごま油を混ぜたタレで軽く和えると、蒸したシシトウのやわらかな甘味の上に塩辛くピリッとしたタレの風味が加わります。油を使わない調理法なのでカロリーが低く、蒸し調理は炒め物よりシシトウのビタミンをより多く保持できるという利点もあります。こってりとしたおかずの多い食卓に一緒に出すとすっきりとしたバランスをもたらします。
コダリチム(半干しスケトウダラの辛煮)
半干しすけとうだら900gはひれを切り、流水で短く洗った後、表面に残る水分をざるでしっかり落とします。水分が残ると調味液450mlが薄まるため、ざるに置いて残った水分を落とします。大根220gは厚めに切って鍋底に敷き、その上にコダリと玉ねぎ120gを重ねすぎないよう並べます。大根が魚の焦げ付きを防ぎます。ボウルで粉唐辛子大さじ2.5、コチュジャン大さじ1、醤油大さじ2、みじん切りのにんにく大さじ1、水450mlを、だまが消えるまで溶きます。たれは材料の上から一気にかけず、鍋肌に沿って注ぎます。強火で沸かし、泡が出たら取り除いて中火に落とし、蓋をして15分煮ます。その間に煮汁をコダリに2回か3回かけ、味を均一に含ませます。身を崩さないよう何度も返さず、大根の火通りも確かめます。オリゴ糖大さじ1と長ねぎ40gを加え、蓋を外してまず5分煮詰めます。状態に応じて7分まで続け、たれにつやが出て魚に絡んだら火を止めます。コダリと大根を煮汁とともに4人分に分け、ご飯に添えて出します。
コダリの煮付け(半干しスケトウダラ煮)
コダリジョリムは、半乾燥状態のスケトウダラ(コダリ)を大根と一緒に甘辛いタレで煮込むおかずで、完全乾燥のファンテやプゴとは異なるもちもちとした食感が特徴です。コダリは東海岸の漁港で獲れたスケトウダラの内臓を抜き、2匹ずつ束ねて海風で2〜3週間干したもので、完全に乾く前の中間地点で止めるため身に水分が残り、煮込んでもパサパサしません。鍋底に大根を敷きコダリを並べた後、醤油・コチュジャン・粉唐辛子・砂糖・にんにくを混ぜたタレを注いで煮込むと、大根がクッション役となり魚が直接火に触れて焦げるのを防ぎます。中火で約30分煮詰めながら途中で煮汁をかけてやると、タレがコダリの中まで染み込んで甘辛い味わいが深まります。一日冷蔵庫で寝かせると味がさらに均一に入り、煮汁は別にしてビビンバのタレとして再利用できます。
大豆の醤油煮(コンジョリム)(ツヤツヤ甘辛の豆おかず)
コンジョリム(コンジャバン)は、黒大豆やメジュコン(黄大豆)を醤油と砂糖で長時間煮詰めてツヤツヤに仕上げる伝統的な常備おかずで、米と豆が韓国食文化の二大柱だった時代から受け継がれてきた保存食です。豆を最低8時間浸して十分に水分を吸収させることが不可欠で、この工程を省くと外側だけ塩辛く中が硬くてパサついた仕上がりになります。茹でた豆に醤油と砂糖を加えて弱火で15分煮た後、水あめを加えると豆の表面に透明なグレーズがかかりピカピカとした艶が出ます。黒大豆(ソリテ)で作ると皮に含まれるアントシアニン色素が煮汁に溶け込み、深い紫黒色の光沢が生まれて見た目にもさらに映えます。密閉容器に入れて冷蔵すれば2週間以上保存できるため、週末にまとめて作り置きする常備おかずとして重宝されています。粒が小さくてコンパクトなので、ご飯の上にのせたりお弁当の一品として詰めたりするのにも適しています。
コンブルチム(辛味豚肉ともやしの蒸し煮)
コンブルチムは、ピリ辛に味付けした豚肉ともやしを炒めずに蓋をして蒸す方法で火を通した料理です。蓋の下でもやしが放出する水分が自然とスープに変わり、肉の内側まで味付けがまんべんなく染み込みます。コチュジャンと粉唐辛子を合わせて二重に重ねた辛味は強烈ですが、まだシャキシャキ感が残るもやしがその重さをほどよく和らげてくれます。炒め物より油の使用量がはるかに少ないため、調味料本来の味がより鮮明に引き立ちます。残ったスープにご飯を混ぜ込んだり、そうめんを加えて締めると鍋の底まで無駄なく楽しめます。にんにくをたっぷり入れると旨みの層がより厚くなり、豚肉はロースよりも肩肉のように少し繊維のある部位の方が蒸す過程でよりしっとりと仕上がります。
味付け大豆葉の蒸し物
味付け大豆葉の蒸し物は、若い生の大豆葉の間に、醤油、粉唐辛子、にんにく、ねぎ、ごま油、梅シロップで作ったたれを薄く塗り、短く蒸すおかずです。葉は一枚ずつ流水で洗って土やほこりを落とし、ざるで十分に水を切ります。濡れた葉にたれを塗ると醤油が下へ流れ、層ごとの味に差が出ます。二枚か三枚を重ねて一組にし、たれを薄く広げる作業を繰り返すと、全体に味が届きながら塩辛くなりすぎません。葉柄の太い側にも少量のたれを置くと、食べたときに先端だけが濃くなるのを防げます。味付けした葉を皿ごと、すでに蒸気の上がった蒸し器へ入れます。短時間の加熱で硬い葉脈が柔らかくなり、香味が中へ入ります。長く蒸すと緑色が黄色くくすみ、軽い歯ごたえも失われるため、葉がしんなりして折りやすくなったところで取り出します。蒸し器から出した後は皿に残ったたれを上から一度かけ直すと、表面の葉にも味がなじみます。若く淡い緑色の葉を選ぶと、仕上がりが硬くならず、ご飯に一枚ずつのせやすくなります。醤油の塩気を梅シロップが丸くし、にんにく、唐辛子、ねぎ、ごま油の後に大豆葉の青い香りが残ります。温かいままでも、冷ましてからでも食べられます。
蒸し・煮込みについて
長時間かけてじっくり調理するため、お肉が柔らかくなり味がしっかり染み込みます。醤油、砂糖、にんにく、ごま油で作る基本のタレひとつで様々な煮込み料理が作れます。